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2007年2月

2007年2月14日 (水)

法テラス第1回静岡地方協議会

 昨年10月に法テラスが本格稼働したが、今日、本格稼働後初めて静岡地方協議会が開催された。静岡の場合、静岡、浜松、沼津の3カ所に事務所が設けられており、今日は、静岡を中心とする協議会である。
 この協議会は、どちらかというと、まだまだ社会に浸透していない法テラスを宣伝するという意味合いが強いと思われる。参加者は、行政関係者、弁護士や司法書士、その他、法律扶助審査委員などを務める関係者など、総勢70名ほどで開催された。

 協議会の席上、様々な資料が配付されたが、私も興味があったコールセンターの問い合わせ件数をみてみよう。なお、コールセンターとは、全国で1カ所設けられた東京・中野の電話相談受付センターと考えてもらえばいい。

2006年10月 35,304件
2006年11月 23,403件
2006年12月 17,182件

 このように、毎月減少している。果たして、この数字をどのようにみるか。
 ちなみに、静岡県内から法テラスコールセンターへの問い合わせは、609件、339件、195件と減少している。なお、現在、静岡県司法書士会への電話での問い合わせが1日20~30件もあることを考えると、まだまだ宣伝不足であることは否めないだろう。

 コールセンターでは法律相談を受けないが、相談機関を紹介されることになる。紹介先として紹介する相談機関としては、おおむね、法テラスの地方事務所、弁護士会、司法書士会、市役所、都道府県、消費生活センター等の順になっている。

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2007年2月12日 (月)

高齢者の意思確認

「売主が高齢で入院しているので、意思確認に行ってほしい」と不動産業者から連絡があった。「高齢って、いくつになるんですか」と聞くと、「今度100歳になる」という返事が返ってきた。「いやー、大丈夫かな?」と咄嗟に感じたが、近くの病院でもあり、翌日に会いに行くことにした。
「○○さん、●●の土地のことだけど、わかる?」
私は、ベッドの横から老人の耳に顔を近づけて、やや大きい声でゆっくりと話しかけた。
老人は、半分口をあけたまま何の反応もしない。
「おじいさん、司法書士さんだよ」おばあちゃんが声をかけても反応がない。
「やー、困りましたね。これでは、本人の意思が確認できませんね」
立ち会っている不動産業者は以前からつきあいがある。そして、実は、この売買の買主でもある。「先月は反応があったんだけどねえ」と困った顔をしている。
何度か老人に声をかけたが、やはり反応がない。
「ちょっと場所を変えましょう」
私たちは病室を出た。
「申し訳ないですけど、意思の確認ができません。後見人を選んでもらうしかありません。もしも緊急を要するのであれば、後見人選任前に仮の措置として暫定的な後見人を選んでもらう方法もありますけど・・・・」
すると、不動産業者は、「長いつきあいじゃないの。そんな固いことを言わずにやってちょうだい。書類は全部あるんだから」と。
おばあちゃんは、意外にも「だめならしょうがないねえ」と半分あきらめているようだった。
「頭の後ろを手でささえて、コクンと頷かせりゃいいんでしょ?」と不動産業者。さすがに長いこと業界で生きぬいている不動産業者である。「そんなの問題になるのは何年も先だよ。その時に、「うんって頷いた」ことにすればいいんでしょ?」とも。おおお、そこまで言うか。
「そういうことじゃないんですよ。社長さんのお気持ちはわかりますけど、僕は僕の立場もありますので」と。
おばあちゃんに話を聞くと、おばあちゃんは後妻で、先妻の子供があるという。そして、今回の売買の件は、先妻の子供たちは全く知らないという。「こりゃ、将来、問題になるかもしれないですね。いずれにしても、今回は勘弁してください。受けることはできません」
その後、風の噂で、他の司法書士が何の問題もなく登記をしてくれたとのこと。さて、どうなるか知りませんよ~。懲戒ものですよ~。

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2007年2月 9日 (金)

中間省略登記

売買による所有権移転の依頼だった。いつもどおり「売買契約書をファックスしていただけますか」とお願いしておいたので、程なくして売買契約書がファックスで流れてきた。
その内容は、一つの契約書でAからBへの売買、BからCへの売買が記載されているものだった。中間のBは市の外郭団体で、土地収用による代替地をAから購入し、それをBがCに売り渡すという内容だった。
「これ、どういうように登記したいのですか?」
不動産中間業者に尋ねると、Bに聞いてほしいとのこと。早速Bに電話してみると「AからCに所有権移転してほしい」とのことだった。
「これ、中間省略登記じゃないですか? いつもそういうやり方でやっているんですか?」
そう訪ねると、「税金の関係で、間にBを入れているだけです」とのこと。
「だけど、売買契約書では「AはBに売り渡す」「BはCに売り渡す」と書いてあるでしょ? 土地の流れもそうなんでしょ?」
Bの担当者の歯切れは悪くなった。
「たしかに、買主の地位そのものが譲渡されたような場合にはAからCに直接移転できるかもしれません。でも、今回のケースは明らかに中間省略になりますよね。ご存じのとおり、登記原因証明情報には事実の経過を正しく記載する必要があります。同日付けでAからB、BからCに登記することは可能ですから、もう一度検討していただけませんか?」
2日後、Bの担当者が説明にきたいというので、事務所に来てもらった。すると、いきなり、AからCに売買があったという事実を記載した登記原因証明情報を出し、「これで登記をしてほしいんです」という。
「そういうことじゃなくて、実体としては売買がふたつあるんでしょ?」と確認すると、その書類をすぐに引っ込めて、「では、今回の話はなかったことにしてください」という。「いいですよ。わかりました。ただし、Cさんは間接的な知り合いなので私を指名してくれたのだと思います。Cさんに、事の顛末を説明しておいてくださいね」とお願いしておいた。
翌日、Cさんから、ある、若い司法書士が中間省略登記でやってくれることになったという話を聞いた。きっと、Bの担当者も、断られたらやってくれる司法書士はいる、という腹があって簡単に私を断ったのだろう。
しかし、頼まれれば平気で中間省略登記をやる司法書士もいるんだな、と悲しくなった。

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