改正利息制限法 講義録 15
では、次に、貸付利率が変動利率の場合はどのように考えるのか、というのが8条2項に規定されています。
主たる債務について支払うべき利息が利息の契約後変動し得る利率(以下、「変動利率」という)をもって定められている場合には、将来、債権者が受ける利息の額が確定できません。したがって、法定上限額の範囲で保証人が受けることのできる保証料の上限額も算出することができないということになります。
「主たる債務について支払うべき利息が利息の契約後変動し得る利率をもって定められている場合」とは、将来の利息が変動する可能性があり、貸付けの時点でその率または額を客観的に算出できない場合をいいます。
そこで、そのような場合には、まず、利息の上限額を一定の金額に固定することによって保証料の上限額を明らかにすることとしました。
そして、保証料の額が、法定上限額から利息の上限額を差し引いた金額を超える場合には、その超過部分について無効とすることにしました。
先ほど、「利息の上限額を一定の金額に固定する」と言いましたが、これには2つの方法があります。一つ目は、保証契約のときに、債権者と保証人の合意により、債権者が主たる債務者から支払いを受けることができる利息の利率の上限を定める場合です。これを「特約上限利率」といいますが、言い換えれば、法定上限額について、債権者と保証人が、利息と保証料をいかに分け合うか、という合意がある場合と考えていただければいいと思います。なお、この場合には、債権者または保証人が、特約上限利率が定められたことにより事実上の利害関係を有する主たる債務者に当該定めを通知することが要件となっています。
二つ目は、そのような合意のない場合で、その場合には、債権者が主たる債務者から支払いを受けることができる利息は、法定上限額の2分の1の金額が上限となります。
図で見てみたいと思いますが、特約上限利率がある場合、つまり、債権者と保証人が利息の上限利率について合意して、債務者にこれを通知した場合です。
100万円の融資に対して、特約上限利率を10%で定めました。利息の法定上限額は15万円ですから、融資をした債権者は、変動利率であっても10万円の範囲内で利息を受領することになります。
保証人の立場から言いますと、変動利率で、債権者がいくら利息を受領するのかわからないということであっても、5万円の範囲で保証料を受領することができる、ということになります。そして、保証料が5万円を超えた場合には、超過部分の保証料は無効ということになります。
この場合には、利息の額と保証料の額のそれぞれの上限は、法律上、当然に法定上限額の2分の1ということになのます。
したがって、保証料の額は、法定上限額の2分の1以下でなければならないことになります。そして、これを超える場合には、超過
部分について保証料が無効ということになります。
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