改正利息制限法 講義録 14
それでは、まず、保証料の原則的な制限規定を見ていきましょう。
まず、条文は、8条1項ですが、「営業的金銭消費貸借上の債務を主たる債務とする保証(業として行うものに限る。以下同じ)がされた場合における保証料(主たる債務者が支払うものに限る。以下同じ)の契約は、その保証料が当該主たる債務の元本に係る法定上限額(1条および5条の規定の例により計算した金額をいう。以下同じ)から当該主たる債務について支払うべき利息の額を減じて得た金額を超えるときは、その超過部分について、無効とするものとしています。
ここで、率ではなく、額で保証料を制限しているということがわかりますが、これは、保証料の定め方が、必ずしも1年単位ではなく、複数年単位で定められるケースがあったり、また、また元本に対する率ではなく額で定められることから、保証料については、率ではなく、額で制限しようとしているものと考えられます。
したがって、この条文を具体的に検討する場合には、1年単位の保証料の額と利息の額に換算して計算することになると思われます。
次に、「業として行う」保証と言っていますが、「業として」とは、保証を反復継続して行う意思があれば足りると考えられます。これは、営業的金銭消費貸借の定義おいて説明しました「業として」と同じです。
そして、この条文の効果として無効となるのは、保証料の額について「超過部分について無効」となるだけであって、保証契約そのものが無効になるということではないと考えられます。
したがって、仮に、保証料の全額が超過部分となってその全額が無効となったとしても、保証契約の効力には影響を及ぼすことはないと考えられます。
次に、この規定について具体例で見てみたいと思います。
これは、貸付が100万円、貸付期間は1年、貸付利率は10%の例です。
100万円の上限利率は15%でいすら、1年間の利息の上限は15万円ということになります。これを法定上限額と言います。
実際の利息は10%で、1年間の利息は10万円になりますから、保証料の最高限度額は、法定上限額の15万円から実際の利息10万円を差し引いた5万円ということになります。
ところが、このケースでは保証料が8万円ということですから、3万円については保証料の制限を超過してしまうということになります。そうしますと、その超過した部分である3万円については、保証料は無効ということになります。これが、保証料の制限を考える場合の原則的な考え方になるわけです。
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