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2012年1月18日 (水)

完全勝訴判決(被告事件)の解説

本日の朝礼は、当事務所が被告代理人を受任し、昨日、被告完全勝訴(原告の請求が棄却された)について解説した。
生の事件であるのでブログで詳細を解説したり、板書を掲載することはできないが、要約すると、原告が、請負契約を消費者契約法にもとづいて取消し、支払済みの請負代金の返還を求めた事件もの。

原告は弁護士さんをつけて提訴してきたが、100万弱と、弁護士さんとしては請求金額が低いためか、正直申し上げて明らかに聴取と事実確認が足らない。被告が消費者契約法の取り消しについて抗弁を提出すると、今度は、被告の業界の特別法を持ち出してきて、その中の行政法規に違反するからと、不法行為による損害賠償請求を選択的請求として追加してきた。

本来なら、請負契約にもとづいた被告の債務が正しく履行されたかという基本的なところで争っていくのがこの事件の筋だったと思われるが、その点について原告代理人は何ら主張しない。裁判の途中でも、被告から「債務不履行という主張はしないのか」と確認したが、それはしないとのこと。

しかし、原告本人は、尋問のなかで、「自分の思ったとおりの結果が出なかったので提訴することにした」と言っている。つまり、原告の主訴は債務不履行であったのだ。原告代理人の弁護士さんが、本人の主訴を正しく受け止めていれば、仮に原告が負けたとしても本人の納得度は違うと思うのだが。そこに踏み込まず特別法だけで争うという選択は誤りではなかったのか。

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