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2012年2月14日 (火)

催告書に記載すべき計算書類に関する事項

Dsc_0148 会社の合併等の場合、債権者異議申述手続きを行うが、原則として、官報に掲載するほか、知れている債権者には個別に催告書を送付する必要がある。その場合、催告書に記載すべき事項は法定されている。

(債権者の異議)
第七百九十九条
1 略
2 前項の規定により存続株式会社等の債権者が異議を述べることができる場合には、存続株式会社等は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。ただし、第四号の期間は、一箇月を下ることができない。
一  吸収合併等をする旨
二  消滅会社等の商号及び住所
三  存続株式会社等及び消滅会社等(株式会社に限る。)の計算書類に関する事項として法務省令で定めるもの
四  債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨

この3号で、「存続株式会社等及び消滅会社等(株式会社に限る。)の計算書類に関する事項として法務省令で定めるもの」を記載しなければならないが、「法務省令で定めるもの」とは会社法施行規則199条のことである。

実は、ここで新たな発見をした(条文をよく見れば「発見」などと言うのはおこがましいが)。

僕は、これまで、株式会社で決算公告をしていない場合は、決算公告付の合併公告を官報に掲載し、その官報の掲載頁を確認して、催告書に掲載日及び掲載頁を記載していた。したがって、官報発行日にならないと掲載頁がわからないため、催告書は官報催告日に完成させていた。

ところが、199条7号は「前各号に掲げる場合以外の場合 会社計算規則第六編第二章 の規定による最終事業年度に係る貸借対照表の要旨の内容」と規定している。「千問の道標」によると、この規定は決算公告を怠っている場合をも想定した規定であるということだ。
そうすると、合併公告よりも前に催告書を発送するのであれば、催告書に貸借対照表の要旨を掲載すればいいということになる。

もっとも、催告書に貸借対照表を掲載したくないという顧客もあるかもしれないので、199条7号を利用するのは顧客に確認した方がいいだろう。

(計算書類に関する事項)
第百九十九条  法第七百九十九条第二項第三号 に規定する法務省令で定めるものは、同項の規定による公告の日又は同項の規定による催告の日のいずれか早い日における次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定めるものとする。
一  最終事業年度に係る貸借対照表又はその要旨につき公告対象会社(法第七百九十九条第二項第三号 の株式会社をいう。以下この条において同じ。)が法第四百四十条第一項 又は第二項 の規定により公告をしている場合 次に掲げるもの
イ 官報で公告をしているときは、当該官報の日付及び当該公告が掲載されている頁
ロ 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙で公告をしているときは、当該日刊新聞紙の名称、日付及び当該公告が掲載されている頁
ハ 電子公告により公告をしているときは、法第九百十一条第三項第二十九号 イに掲げる事項
二  最終事業年度に係る貸借対照表につき公告対象会社が法第四百四十条第三項 に規定する措置を執っている場合 法第九百十一条第三項第二十七号 に掲げる事項
三  公告対象会社が法第四百四十条第四項 に規定する株式会社である場合において、当該株式会社が金融商品取引法第二十四条第一項 の規定により最終事業年度に係る有価証券報告書を提出しているとき その旨
四  公告対象会社が会社法 の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律第二十八条 の規定により法第四百四十条 の規定が適用されないものである場合 その旨
五  公告対象会社につき最終事業年度がない場合 その旨
六  公告対象会社が清算株式会社である場合 その旨
七  前各号に掲げる場合以外の場合 会社計算規則第六編第二章 の規定による最終事業年度に係る貸借対照表の要旨の内容

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コメント

会社法立案者のはだまさんによるとタイムラグを想定したものだということですよ。
けたいを救済する趣旨ではない。

債権譲渡登記する前に、ブログを登録して、質権設定登録して、債権譲渡登録して、
から抵当権移転登記すれば免許税は激安になりますけれど、そういう説明は致しません。
必要ないならば抵当権移転登記後に質権抹消すればよい。
しかし、損害賠償が認められるとは思いません。

投稿: みうら | 2012年2月14日 (火) 21時16分

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