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2012年2月27日 (月)

抵当権者A,BをA,B,Cと更正する登記の登記権利者はCであり、登記義務者はA,Bと不動産の所有者である

Dsc_0184 静岡地方法務局昭和59年7月11日登記部門回答の先例である。

「抵当権者A,BをA,B,Cと更正する登記の登記権利者はCであり、登記義務者はA,Bと不動産の所有者である。」

まず、どのような場合に更正登記をすることができるかを確認しておきたい。更正登記は、更正の前後を通じて登記としての同一性がある場合に限り認められる。

その趣旨は次の最高裁判例の示すとおりである。
平成11(オ)773 所有権移転登記抹消登記手続請求事件 平成12年01月27日
「更正登記は、錯誤又は遺漏のため登記と実体関係の間に原始的な不一致がある場合に、その不一致を解消させるべく既存登記の内容の一部を訂正補充する目的をもってされる登記であり、更正の前後を通じて登記としての同一性がある場合に限り認められるもの」

さて、本問の場合、登記の形式上、登記権利者であるCと登記義務者であるA,Bが申請人であることに問題はなさそうだが、不動産の所有者が登記義務者となるかどうかについて意見がわかれるかもしれない。
しかしながら、不動産の所有者は抵当権者をA,Bとする当初の登記では、Cに対する登記義務を果たしていないので、更正の登記の際に登記義務者となることは明らかであろう。

なお、同趣旨の先例として次のものがある。
 甲から乙への売買による所有権移転登記を乙、丙共有名義への移転登記に更正する場合の登記義務者は、甲及び乙である。
(昭40.8.26、民事甲第2,429号民事局長回答・先例集追Ⅳ491頁、登研215号54頁、月報20巻10号137頁)

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