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2012年3月 6日 (火)

代理貸付における抵当権の順位変更登記の取扱について

静岡 昭和49年4月30日第423号局長回答である。

A銀行が、住宅金融公庫業務委託金融機関として代理貸付を行っているとき、住宅金融公庫のいわゆる包括委任状で、「住宅金融公庫を債権者又は担保権者とする貸付金額債権又は担保権につき、その変更又は処分の契約の締結に関すること」の委任を受けている場合、この委任事項の中には、順位変更の合意をする権限も含まれていると解することができる。
 また、A銀行が本人兼住宅金融公庫代理人として、住宅金融公庫を先順位とする順位変更契約をすることは、民法第108条に違反しない。

Dsc_0195 参考
民法
(自己契約及び双方代理)
第百八条  同一の法律行為については、相手方の代理人となり、又は当事者双方の代理人となることはできない。ただし、債務の履行及び本人があらかじめ許諾した行為については、この限りでない。

 前段については、順位変更契約は「処分の契約」にあたるといういうことで是認できる。後段については、「民法108条に該当しない」という趣旨が不明である。A銀行が相手方の代理人となるわけだから、「自己契約」にあたるのではないかという疑問が生じる。
「自己契約にあたるが「本人(A銀行)があらかじめ許諾した行為」」だから、但し書きが適用されるという趣旨だろうか? 仮にそうだとしても、A銀行が後順位となることをあらかじめ許諾していたということは書類上不明であると考えられるがいかがだろうか。

なお、次のような先例がある。

注 中小企業金融公庫の代理貸付(担保権の処分権も委任されている)を行なつている銀行の代表取締役が自行の1番抵当権を中小企業金融公庫の2番抵当権のために順位譲渡する契約を締結するには、取締役会の承認を要する。(昭43.4.5、民事三発第436号民事局第三課長回答・先例集追Ⅳ1337頁)

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