« 母と同居して面倒をみるという負担付で遺産分割により相続財産を取得した者が母の面倒をみない場合遺産分割を解除できるか | トップページ | 自筆証書遺言の押印に関する判例 »

2012年4月25日 (水)

遺産分割により負担付で財産を取得した者の履行を確保する方法

遺産分割協議において相続財産を負担付を分割する場合、その負担の履行を確保する方法として、負担を履行しないことを遺産分割協議の解除条件とすることが考えられるが、東京地判昭和59年3月1日は、そのような合意は無効であるとしている。

この事案は、遺産の大部分を被相続人の長男に取得させる旨の遺産分割協議がなされた場合において、このような分割協議がなされたのは、相続人の1人である被相続人の妻の老後の世話を長男の妻に期待したためであるとしても、その情誼関係の破綻をもつて遺産分割の解除条件とするのは相続による法律関係をいたずらに不安定、不明確にするもので、そのような合意がなされたと認めることは相当でないし、仮にそのような合意があつたとしても、条件部分の合意は無効であるとしている。

このように、やはり、法律関係の法定安定性という観点から無効としているのである。

そうすると、間接強制類似の方法、つまり、債務不履行の場合には違約金を支払うなどの条項を設けるしか方法はないのかもしれない。

|

« 母と同居して面倒をみるという負担付で遺産分割により相続財産を取得した者が母の面倒をみない場合遺産分割を解除できるか | トップページ | 自筆証書遺言の押印に関する判例 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/109222/45016422

この記事へのトラックバック一覧です: 遺産分割により負担付で財産を取得した者の履行を確保する方法:

« 母と同居して面倒をみるという負担付で遺産分割により相続財産を取得した者が母の面倒をみない場合遺産分割を解除できるか | トップページ | 自筆証書遺言の押印に関する判例 »