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2012年6月 7日 (木)

遺言執行者がある場合の相続させる旨の遺言による所有権移転登記の申請人

相続させる旨の遺言が効力を生じた場合、遺言執行者が選任されていたとしても、当該登記は相続人が単独で登記申請をすることができるので、遺言執行者には登記をする権限も義務もないとするのが判例である(最判平成7年1月24日)。
その理由は、相続開始と同時に相続人は遺言された不動産の所有権を取得しているので、遺言執行者が遺言を執行する余地がない、とするものである。

一方、相続人の一部が遺言と異なる登記をした事案(遺言が複数あり、撤回された遺言によつて登記がされた事案)において、遺言どおりの登記を実現することは遺言執行者の職務権限に属するという解釈も示されている(最判平成11年12月16日)。

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これら整理すると次のようになる。

相続不動産の名義が被相続人の場合には、遺言執行者の登記権限はないが、被相続人以外の名義になっている場合には遺言執行者の執行行為が必要であるから登記権限がある。

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