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2012年6月 6日 (水)

第三者に相続分譲渡され、遺産分割された場合の登記の方法

(平4.3.18、民三第1,404号)
 被相続人甲が死亡し乙、丙及び戊(丁の代襲相続人)が相続した甲名義の不動産につき、相続登記未了のうちに乙の死亡によりA、B、Cが、丙の死亡によりX(Dの代襲相続人)が相続し、さらにその後、戊、A及びXが各自の相続分をそれぞれBに2分の1、Cに2分の1ずつ譲渡した場合において、B及びC名義への移転登記をするには、①相続を原因とする乙、丙及び戊名義への所有権移転の登記、②乙持分について相続を原因とするB及びC名義への持分全部移転の登記(Aの印鑑証明書付相続分譲渡証書添付)、③丙持分について相続を原因とするX名義への持分全部移転の登記、④戊及びX持分について相続分の売買又は相続分の贈与等を原因とするB及びC名義への持分全部移転の登記を順次申請するのが相当である。

つまり、共同相続人のうち一人に相続分が譲渡された場合には、直接譲受人に相続登記をすることができるが、相続人以外の者に対して相続分の譲渡が行われた場合は、まず共同相続による登記をしたうえで「相続分の売買」「相続分の贈与」などを原因として持分移転登記をすることになる。

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相続人以外の者に対して相続分の譲渡が行われた場合に、①遺産分割により相続人のうち一人が相続することとなった場合、②相続人以外の者が相続することとなった場合は、どのように登記するのであうか。①の場合は単純に相続登記をすればいいであろう。②はどうするのであろうか。
相続分の譲渡には遡及効はないと言われているから、時系列と公示を明確にするためには、①共同相続人への相続を原因とする移転登記、②「相続分の贈与」などを原因とする第三者への移転登記、③遺産分割を原因とする他の持分移転登記ということになるのだろうか?

なお、遺産分割手続きにおける当事者適格については、相続分の譲渡により譲渡人は遺産分割手続の当事者適格を失うとともに、譲受人は遺産分割手続に必ず関与させられなければならない地位を取得するとする判例がある。(大阪高決S54.7.6)。

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コメント

異なる相続の相続人間でもいったん相続登記して相続分の譲渡の登記が必要だそうです。
月報司法書士に掲載された。
何十回も登記が必要だった。という報告。

投稿: みうら | 2012年6月 6日 (水) 19時01分

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