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2012年6月18日 (月)

遺言書を貸金庫で保管するとどういうことになるか

貸金庫の契約とは、貸金庫の利用者が手数料を支払って金庫を借りるという賃貸借契約であると言われている。したがって、賃借人の地位は相続人に承継される。そのため、貸金庫契約を解約するためには、相続人全員の合意が必要となる。実際には、金融機関では、原則として相続人全員の合意により解約手続を行っているようだ。

そうすると、貸金庫の中に遺言書を保管しておくと、相続人全員が貸金庫の解約を合意して、貸金庫を開けて、はじめて遺言書を発見することになる。そもそも、相続人間のトラブルを防止したり、一部の相続人を厚遇したいために作成される遺言であるが、その遺言が、相続人全員の合意がなければ開けられないというのは皮肉だ。したがって、特に、自筆証書遺言は、貸金庫に保管してはならないということになる。

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