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2012年9月27日 (木)

撤回した遺言を撤回することにより、当初の遺言が復活するか

次のような事例である。
Aは「全財産をBに遺贈する」との遺言①をしていたが、後日、この遺言を撤回する遺言②を作成した。ところが、またまた気が変わり、遺言②を撤回する遺言③を作成した。これにより、遺言①が復活するかという問題である。
この場合、民法は、原則として復活しないと規定しているが、その理由は、遺言者が遺言①を復活させる意思があったのかどうかは遺言者が死亡後は確認が困難であること、遺言①を復活させる意思があるのであれば、遺言③の内容として遺言①と同じ内容をすれば足りること、と説明されている。したがって、本文の場合には、原則として遺言①は復活しない。

このような趣旨であるから、「遺言②を撤回し、遺言①を有効とする」との遺言③が残されていた場合には、遺言者の意思を尊重して遺言①を復活させるのが相当である(最判平成9.11.13)。

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