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2013年2月18日 (月)

成年後見人が裁判所の許可を得て不動産を売却した場合は登記識別情報の提供は不要である

登記研究779号、カウンター相談である。

 成年後見人が被後見人の居住用不動産を処分するには家庭裁判所の許可が必要とされているが、その登記申請には登記識別情報の提供を要しないというものである。

 類似の先例として、破産管財人が裁判所の許可を得て破産者の不動産を売却しその所有権移転登記の申請をする場合には破産者の登記済証の添付を要しないとするもの、相続財産管理人が家庭裁判所の権限外行為許可を提供して相続財産法人を登記義務者として所有権移転の登記を申請する場合に登記済証の添付を要しないとするものがある。

 これらの先例の共通点は、①申請人が裁判所に選任された者であるということ、②不動産の処分について裁判所の許可書が添付されていること、である。そのような意味においては、成年後見人が被後見人の居住用不動産を処分するにおいても、成年後見人は裁判所により選任されていること、家庭裁判所の許可書を添付することとされる本件と同様である。

 そもそも、登記義務者の登記識別情報を提供させる趣旨は、当該申請が登記義務者の真意に基づくものであることを担保するためであるから、裁判所に選任された者が裁判所の許可を得て申請する場合には、虚偽の登記のおそれがないということから、このような解説がなされたものだろう。

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