« 2014年7月 | トップページ | 2014年9月 »

2014年8月

2014年8月31日 (日)

平成26年度第2回裁判事務研修会

Photoテーマは「家事調停技法(離婚調停の現状と問題点)」。講師は常葉大学法学部教授・弁護士の梶村太一先生。

 著名な先生だけあって、経験豊富なお話を3時間楽しく聞くことができた。家事調停は代理権のない分野なので、どのようにかかわっていくか、そろそろ気合を入れて検討する時期にあるのではないかと思う。いろいろな意味で示唆に富む講義であった。

 先生のような著名な方が静岡の常葉大学に赴任されたことは、静岡県司法書士会にとっては幸運なことである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

浜松支部人権委員会

 29日は浜松支部の人権委員会だった。司法書士会で「人権委員会」という名称の委員会を持っている組織は少ないと思うが、肩肘をはらず人権を考えていきたいと思う。

 今回は私から債務整理に関する検討事例を提供して、委員に考えてもらったが、それだけでは時間がもったいないので、その前に1時間ほど「破産制度の意義と申立てスケジュールについて」と題してお話をさせていただいた。

 「今更破産か」と思われるかもしれないが、最近、破産制度の趣旨をきちんと理解しないで受任すると危ないと思われる事件が多いように思う。「今こそ破産」なのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年8月29日 (金)

取戻権の行使なのか、別除権の行使なのか

 破産手続開始のときにおいて破産財団に属する財産について、所有権留保売買の売主が所有物の返還を求めたり、譲渡担保権者が担保物の引き渡しを求める根拠は、取戻権の行使なのか、または、別除権の行使なのだろうか。
 札幌高決昭和61年3月26日は、「本件所有権留保ないし本件譲渡担保の実質的な目的は、あくまでも本件立替委託契約とこれによる本件弁済に基づく抗告人の求償債権を担保することにあり、いずれにしても本件自動車の所有権の抗告人に対する移転は確定的なものではないと解される。そうすると、抗告人としては、本件留保所有権ないし本件譲渡担保権に基づく別除権者として権利行使をなすべきであつて、本件自動車に対する所有権を主張してその引渡を求める取戻権は有しないものというべきである」と、別除権者としての権利行使をなすべきであって、所有権を主張してその引渡しを求めることはできないとして、この問題を決着させている。
 以上のように、所有権留保売買についても実質的な目的が担保目的であれば別除権として扱うことになる。もっとも、これは、目的物の所有権移転とその代金支払いの対価性、牽連性が考慮されたものである。
 したがって、被担保債権の範囲を別個の契約から発生した債権にまで拡大した特約については公序良俗に反するとしている(東京地判平成16年4月13日(金法1727号108頁))。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年8月26日 (火)

合併による移転登記がされている根抵当権に共同担保の追加設定をする場合の根抵当権者の表示方法について

登記研究794号の質疑応答に、合併による移転登記がされている根抵当権に共同担保の追加設定をする場合の根抵当権者の表示は、「(何市何町何番地株式会社B銀行(平成○年○月○日合併)の承継会社)何市何町何番地株式会社A銀行」とするのが適当である、という記載があった。

へえー、そうなんだ。

では、相続による移転登記(もちろん合意の登記もされている)がされている根抵当権に共同担保の追加設定をする場合の根抵当権者の表示方法はどういう記載が望ましいだろうか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年8月24日 (日)

平成26年度裁判業務推進特別研修会in静岡県司法書士会

2014082324日土曜日は、静岡県司法書士会の平成26年度裁判業務特別研修会。

まず、赤松司法書士から、いわゆる富山訴訟、和歌山控訴審判決について、ポイントを解説。

引き続いて、私から、本人訴訟支援に取り組む姿勢について講義をした。

そして、久しぶりに「ある若手司法書士の活躍」のビデオを見たうえで(今見ても、なかなか手に汗握るすばらしい出来だ)、パネルディカースカッション。私もパネラーとして参加した。

富山訴訟、和歌山控訴審判決を受けての研修会だけに、主催者は、当初、細かな執務方法について、それぞれどのようにすべきか、というような流れを考えていたようであるが、私は、むしろ、本人訴訟支援である裁判書類作成関係業務そのものの取り組み方法の王道を示すべきであると考え、軌道修正をして研修会に臨んだ。そして、ちゃんとやっていれば何の問題も発生しようがないんだ、ということをわかってもらいたかった。

次回から、何回かに分けて、講義録を示そうと思うが、ナーバスな問題だけに、示さない方がいいのかな?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年8月21日 (木)

注文、制作、納品、検収という手順を丁寧にたどること

 昨日、「丁寧な職人になれ」がキーワードだ、って書いたら、「もったいつけないで説明しろ」というお叱りを受けたので、簡単に説明する。

「裁判書類作成関係業務とは、依頼者の主張する趣旨内容を法律的に整序して法的書面として作成することである」と言われるが、もっと本質的なことがあるだろう、と思う。

 たとえば、ある物を作ってくださいと職人さんに頼んだとする。職人さんもいろいろ性格の人がいるだろうが、ここでイメージしていただきたいのは、依頼者に尽くす職人さんだ。

 そういった職人さんは、依頼者の話を丁寧に聞き、「じゃあ、やってみましょう。1週間時間をください」ということで作業にとりかかる。そして、1週間たったとき、依頼者に尽くす職人さんというのは、そこからが違う。まず、できあがった物について、きちんと説明してくれる。そして、依頼者の意見を聞く。「もうちょっとここを削って欲しい」とか「ここの曲がり具合がイメージとは違う」という話があれば、「じゃあ、少し修正してみましょう」ということになる。そういったやりとりがあって、注文した物は、依頼者のイメージどおりにできあがり、依頼者の物として存在するようになる。

 簡単に言うと、注文、制作、納品、検収という手順を丁寧にたどるわけである。こうしたプロセスを経ているから、そこでどんな高度な技術が使われていても、依頼者と協議のうえ使っている技術だから依頼者が知らないということはない。

 ところが、問題となっている事例は、こうしたプロセスを辿っていない。注文、制作まではいっしょかもしれないが、納品は、依頼者に納品するのではなくて、いきなり裁判所に納品してしまう。依頼者はほとんど内容を理解していないし、内容の説明すら受けていないこともあるだろう。そして、当然ながら、「検収」というプロセスは完全に抜け落ちている。だから、あとから問題になる。

「依頼者のために本当につくす職人になろう」という気持ちをもって、依頼者に丁寧に向き合っていけば、何も問題は起きないはずである。また、「依頼者のために本当に尽くす」ということは、知識を総動員するということである。だから、「どこまで法律判断したらいいのか」なんてことは全く考える必要はないわけである。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2014年8月20日 (水)

丁寧な職人になれ

23日に静岡県司法書士会の裁判事務研修会が開催される。昨今、司法書士が行った裁判書類作成関係業務(本人訴訟支援)について、本来の業務範囲を逸脱しているというような裁判例が出ている。

それを、私に解説しろというのだが、正直言ってどうも気がすすまない。どうして気がすすまないかは、いろいろと大人の事情があってここに書くわけにはいかないが、気がすすまないからと言って今更講師を断るわけにはいかない。

そこで、どんな話をしようかと考えてみた。

「こういうことをしては駄目ですよ」「こういうやり方は問題あると思いますよ」なんて話はしたくない。「いいですか? 裁判書類作成関係業務っていのうはこうやってやるんですよ」という話をしたい。

キーワードは、「丁寧な職人になれ」

興味ある方は研修会に参加して欲しい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2014年7月 | トップページ | 2014年9月 »