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2015年1月 8日 (木)

自筆証書遺言を貸金庫にしまってはならない理由

Gf1420192459せっかく遺言書を作っても、遺言者が亡くなった後に誰かが遺言書を見つけてくれなければ遺言書を書いた意味がありません。特に、自筆証書遺言の場合には、公正証書遺言と違って世界に1通しかない書面であるため、「大切なもの」として誰もわからないような場所にしまっておくと、遺言書が日の目を見ないことになってしまいます。
逆に、あまり目につく所に保管すると、生前に誰かに見つけられて改ざんされたり、家族関係にひびが入ってしまうことも考えられます。

では、銀行の貸金庫にしまっておくという方法も考えられますね、しかし、これは大きな間違いです。いくら大事な書類だからと言って,銀行の貸金庫で保管するのは絶対にやめてください。

なぜなら、遺言者が亡くなってから貸金庫を開けるためには、相続人全員の同意が必要だからです。少し法律的に考えてみると、銀行から貸金庫を借りる契約というのは、アパートを借りるような賃貸借契約類似の契約であると考えられます。そうすると、相続の発生により、賃借人の地位は相続人全員に引き継がれますので、相続人全員が合意して賃貸借契約を解除するか、相続人全員の合意により特定の相続人が賃貸借契約を引き継ぐのかを決めなければなりません。

このように、相続人が全員協力しなければ貸金庫を開けることができませんから、相続人の関係がうまくいっていないと、貸金庫を開けられず、その結果、遺言書も見つけられないのです。揉めに揉めた末に貸金庫を開けたら遺言書が出てきたなんて、笑えない話です。

では、特に自筆証書遺言の場合、遺言書をどのように保管するのがいいのでしょうか。いつも通帳等をしまってあり見つけやすい場所にしまっておく、古典的かもしれませんが信頼できる人に預けるなどが考えられます。つきあいのある司法書士などが預かってくれる場合もありますので、聞いてみるとよいでしょう。

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