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2015年3月

2015年3月22日 (日)

人生の転機

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「先生、以前お世話になったウチの従業員のことなんですが、今日、本人から退職願が出てきました。これは、彼女の破産のことと関係があるのですか?」

 夏も終わりに差し掛かった頃、ある会社の総務部長から彼女の進退について問い合わせを受けたものの、私には彼女の退職については何の心当たりも浮かばなかった。

 そういえば、あらから5年が経とうとしている。彼女の自己破産の申立を受託し、彼女は破産決定を経て、既に免責許可を受けている。

 1年ほどかけて全ての手続が終了し、サラ金の借金は全て支払義務のないものとなったのだ。彼女は上場企業に勤務していたが、私は、別の仕事の関係で、たまたまその企業の総務部長を存じ上げていたのだった。

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2015年3月16日 (月)

事件簿 ~銀行利息よりも有利な法定利息~

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過去の法律雑誌を読んでいたところ、さいたま地裁熊谷支部でおもしろい判例が出ていた。

 事案としてはこうである。 原告は、公正証書遺言によって遺言執行者に指定されていた者。 被告は、遺言執行者から相続財産である預金の払い戻しを請求された銀行である。

 そして、原告が預金の払い戻しを被告に申し入れた際、被告の担当者がこれを拒否したことが違法であるとして、原告は、不法行為に基づく損害賠償を被告に請求したのである。

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2015年3月14日 (土)

雨のち晴れ

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 彼は、彼女と結婚する前には、精神科に入院していた時に知り合った女性と同棲生活を送っていた。
 短い期間ではあったが、幸せな日々を暮らしていたと言う。
 しかし、精神的に不安定だった彼女は、銭湯の帰りに突然私鉄の線路に飛び込み、それを助けようとした彼は右足膝下を切断するという大怪我を負ってしまった。
 幸い彼女は鎖骨骨折だけで助かったが、彼の短い青春はそれで終焉を迎えた。

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2015年3月13日 (金)

第1回考査の思い出

 平成14年の司法書士法改正により、法務大臣の認定を受けた司法書士に限り、簡易裁判所の訴訟代理業務及び一定の範囲の訴訟外の和解交渉代理業務を行うことができるようになった。
 この条件とされている「法務大臣の認定」を受けるためには、100時間以上の研修を経て、考査試験に合格することが必要となる。

 そして、簡裁訴訟代理関係の業務を行うための第1回認定試験が平成15年6月1日に行われたが、静岡県内では59名の司法書士が手を挙げた。浜松からは13名が手を挙げ、これをふたつのグループに分けて研修がスタートした。私はこのうちひとつのグループで、若手6名の司法書士と共に7名で100時間以上の研修に突入した。私としては、自分はもちろんのこと、7人全員を必ず合格させるとの思いでグループリーダーを引き受けた。

続きは下記のページで

http://saimuseiri-hamamatsu.com/%e4%ba%8b%e4%bb%b6%e7%b0%bf/%e4%ba%8b%e4%bb%b6%e7%b0%bf%e3%80%80%ef%bd%9e%e7%ac%ac%ef%bc%91%e5%9b%9e%e8%80%83%e6%9f%bb%e3%81%ae%e6%80%9d%e3%81%84%e5%87%ba%ef%bd%9e/

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2015年3月 6日 (金)

中古住宅取得時のリフォーム資金借り入れと租税特別措置(司法書士の実務的な話ですけど)

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 居住用の中古住宅や中古マンション購入時の融資に対して抵当権を設定する場合は、建築年次等の一定の要件を満たせば、登録免許税を減額することができる(通常は設定額に対し1000分の4の登録免許税が1000分の1に減額される)。

 これは、住宅の取得や増築を推進するために租税の特別措置がとられているからである。

 金融機関によっては、中古物件購入代金とは別に入居時のリフォーム代金について別個の抵当権を設定することがある。その際、抵当権設定契約書の「使途」に「リフォーム資金」とだけ記載されている場合がある。

 この場合、当該抵当権設定登記については、法務局の形式審査により、租税特別措置が受けられない可能性がある。これは、中古住宅に関する租税特別措置は、あくまでも「取得又は増築」に対してのものであり、リフォームには適用されないという見解による。

 
 しかしながら、中古住宅を購入時にリフォームするのは「取得」の一環である。もしも、抵当権設定契約書に使途を記載するのであれば、注意が必要である。

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2015年3月 4日 (水)

住宅の任意売却がなかなか進まない理由

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住宅ローンを2カ月ほど延滞している人から相談を受けた、
今後も住宅ローンを払っていくことは難しいので自宅を売却しようと考え不動産業者に相談したところ、「借金が多すぎて売れない」と言われたとのこと。借金が多いと売れないのか、という相談。

売却しようとしている住宅には、住宅ローンについて抵当権という権利が登記されている。抵当権は、万が一、住宅ローンの返済ができなくなってしまった場合、住宅を競売してその代金から優先的に住宅ローンの返済を受ける権利である。

 したがって、抵当権の登記を抹消しなければ買主は安心してその住宅を購入することができない。また、   金融機関は、通常、住宅ローンの残金全額の支払いを受けなければ抵当権を抹消してくれない。

 相談のケースは、住宅を売却しても、その売却代金で住宅ローンの残金を完済できる見込みがないために「借金が多すぎて売れない」と言っているのだと思われる。

   しかし、売却代金は住宅ローンの返済の一部に当てるとしても、残った住宅ローンの返済が見込めないと金融機関が判断した場合には、抵当権の抹消に応じることがある。例えば、債務者が破産の申立てをした場合や、弁護士や司法書士に破産申立て等の手続きを依頼した場合などである。

 したがって、住宅ローン債務の処理に精通した弁護士や司法書士に相談し、住宅売却と売却しても残ってしまう債務について適切に処理をするのがよいと思われる。

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2015年3月 3日 (火)

職業選択の自由と司法書士という職業

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 以前、当事務所に勤務しており、今は某専門学校の講師をしているM君から、「以前、司法書士新人研修で話をしていた憲法と司法書士の話を思い出しているんですけど、どういう話でしたっけ」という電話があった。

 7~8年前まで、毎年、司法書士中央新人研修で合格者数百名に講演させていただいており、確かにそういう話を織り交ぜて話をしていたことを思い出した。 M君に聞かれた部分を少し整理してみよう。

 憲法は、国民の権利や自由を守るために国家権力を制限する目的で定められている。時折、憲法は国家が国民を縛るために規定していると誤解している方もいるが、全く逆である。

 そして、憲法22条1項は、「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する」と規定している。これを先ほどの憲法が定められた趣旨を考えて解釈すると、国民が社会生活を営む上でどのような職業を選択するかは自由であり、国家は、これに制限を加えることはできない、ただし、公共の福祉に反しない限り、国家は職業選択の自由に制限を加えることができる、といった意味合いであると理解できる。

 司法書士という職業は、日本司法書士会連合会に司法書士として登録しなければ業務を行うことはできないし、司法書士登録をするためには司法書士試験に合格しなければならない。したがって、誰でも自由に司法書士という職業を行うことはできないことになっている。つまり、司法書士業務は、職業選択の自由の例外として国家が制限を加えているのである。

 その例外を認める理由としては、国民の権利の保全という重大な職責を全うする為には一定の能力や適性が必要であるため、資格試験に合格し、一定の自治に復する者のみにその業務を行わせるべきであるからと考えられる。

 このように、司法書士が職業選択の自由の例外として認められている職業である以上、司法書士により国民の権利保全という機能が十全に果たされなければならない。もっと平たく言えば、国民のニーズにすべからく応える事が要請されていると考えるべきである。

 例えば、他人から嘱託を受けて裁判所に提出する書類を作成する業務は弁護士と司法書士しか行うことができない。

 司法書士として生きる以上、「経験がない」、「割に合わない」などと言って裁判書類作成業務の依頼を断ることは、職業選択の自由の例外に置かれているということの責任を全うしないことになるし、国民の権利保全という職責を放棄しているに等しい。

 新人司法書士は、このことを肝に銘じて、弱音を吐かずに正面から依頼者のニーズに応えて欲しい。やったことのない事件や自信のない事件であっても、君たちがそれを克服できる力を持っていることは、試験合格によって保障されているのだ。困ったときは、先輩司法書士に聞けばよい。先輩司法書士は必ず力になってくれる。

と、こんな内容だった。M君の参考になれば幸いである。

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