カテゴリー「クレサラ問題」の記事

2016年8月 3日 (水)

昔の借金が時効になることがあると聞いたのですが

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 借金の支払いを何らかの事情で停止してしまい、数年あるいは時によっては10年以上経過してから損害金で膨れ上がった金額を請求された、という相談をよく受けます。
たとえば、借入金そのものは30万円程度なのに、利息や損害金がついて合計100万円になっているというような具合です。
 そして、そういった金額を督促する手紙には、「このままでは強制執行に移行する」、「自宅に訪問する」、「裁判所に訴状を提出する」などといった強い調子の記載がある一方で、「和解に応じる用意がある」、「今なら○○万円に減額する」などという優しい言葉も記載されていることが多いです。

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2016年5月25日 (水)

債務整理トレーニング基礎講座のご案内

《債務整理トレーニング基礎講座》を実施します。

 主催は静岡県司法書士会で、同会の登録3年以内の若手会員が対象です。第2講にも割り込んで、「相談」について若い会員にお話ししたいと思っています。

 もしも、「自分は静岡会じゃないけど、登録3年以内だし、聞いてみたい」という方がいらっしゃいましたら、静岡県司法書士会に問い合わせてみてください。

断られても責任は負いませんが。

日 時  平成28年7月16日(土) 13:00~17:30(受付開始 12:30)
     
内 容  第1講 債務整理基礎講義(2単位)
13:00~15:15(休憩15分含む)
 「あなたはどんな司法書士を目指す? 道はあなた次第で開かれる!」
   講師 古橋清二会員
 【講義概要】
「今はクレサラ問題は沈静化しているが、破産や再生案件がなくなったわけではないし、月に数件は申し立てている。これらは、やはり、一定のノウハウが必要だが、それは、実際に自分で体験して初めてわかることが多いはずだ。だから、私は、「裁判実務は体で覚えろ」と若い人たちに言っているのだ。(略)25年前にどういうきっかけでクレサラ問題に出会ったのか、そして、ほとんどの司法書士がクレサラ問題に取り組んでいない中で自分は何をしてきたのか、四面楚歌の状態でやっているうちに多くの人といろいろな形で関わりを持ち、商工ローン、ヤミ金融といった特殊な債権者への方法論を編み出し、民事再生の立案担当参事官ともある約束をし、金利引下の法改正にまでたどり着いた軌跡を話してみようと思う。そこで何かを感じ取ってもらえばありがたい。」

(古橋清二会員のブログ「司法書士古橋清二の『朝礼ですよ』」より)

『司法書士のための破産の実務と論点』など、多数の著書で知られる古橋清二会員より、熱いメッセージを受け取ることができる絶好の機会です。
乞うご期待!

      第2講 実践ゼミナール(2単位)
15:30~17:30
          【ゼミナール概要】
債務整理事件の相談・方針決定の場面において、経験の少ない司法書士が見逃してしまうポイント、誤解しやすいポイントを中心に、実際の事件を受任する際の注意点を学ぶことができる内容を予定しています。

会 場  本会4階司ホール

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(回答欄)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

司法書士会事務局 宛(FAX:054-289-3702) ※ 7月5日までにFAXにて回答願います。

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2012年12月27日 (木)

過払金の消滅時効の起算点はいつか

タイトルだけ見れば、「そんなことは最高裁で解決済み」という声が聞こえてきそうだ。最高裁平成21年1月21日判決は、大意「基本契約にもとづく過払金返還請求権の消滅時効は、特段の事情のない限り、同取引が終了した時点から進行するものと解するのが相当である」と判示している。だから、「取引が終了した時点」が起算点なのだ、ということである。

では、「取引が終了した時点」っていつなのか。最終取引日(通常は最終弁済日)なのか?

着目しなければいけないのは、最高裁は「基本契約にもとづく」という前提で判示していることだ。これが、「1個の金銭消費貸借にもとづく」という前提であれば、通常は、最終弁済によって約定の債権債務はなくなるわけだから「最終弁済日」でいいだろう。しかし、「基本契約にもとづく」ということは、借入と返済が繰り返されるということを前提とした契約であるということだ。

そして、多くの場合、基本契約において3年とか5年とかの契約期間が定められている。つまり、最終取引によって約定残高がゼロになったとしても、基本契約が解約されるなどの特段の事情のない限り、基本契約は継続しており、カードで借りようと思えば借りられる状態にあった・・・・、つまり、最終弁済によって取引が終了したわけではない、ということになるのではないだろうか。

横浜地裁平成24年2月1日判決(消費者法ニュース92号404頁)は、同趣旨の判断をしているものと思われる。

そうすると、一定の限度はあるのかもしれないが、基本契約が自動更新されている場合には、時効期間はいつまでも進行しないということにもなるのかもしれない。

なお、「元本0円特約」という条項が盛り込まれている基本契約もあるようだ。たとえば、「残元本0円が一定期間継続すると契約は終了する」という定めである。

このあたりの問題は、消費者法ニュース93号106頁に加藤修弁護士が解説しているので参考になる。

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2012年12月18日 (火)

貸金業者が過払金を代理人弁護士の指定口座ではなく債権者本人の預金口座に振り込んだことは不法行為が成立する

熊本地裁人吉支部平成22年4月27日(福岡高判平23.2.25で控訴棄却され確定)

債務整理経験者であれば、このようなことは○○グループが行う、いやらしいやり方であることを知っているだろう。○○グループは、過払金を弁護士や司法書士が自らの利得として収受してしまうおそれがあるという訳の分からない理屈で指定口座ではなく債権者本人の預金口座に振込を行う。

ところが、○○グループの把握している本人口座が睡眠口座になっていたり、こうした○○グループの行為により依頼者との信頼関係が壊れてしまったなどの事例が現実にあり、トラブルを生じている。

本判決は、一般的に,債権の弁済の受領について代理人が債権者本人からこれを受任したからといって,当該本人がその受領権限を喪失するわけではないから,当該債権者本人の預貯金口座に過払金を振り込んでこれを返還したものとしても,そのことが直ちに違法な行為となることはないとしながらも、本件は次のような理由により不法行為が成立するとして、不法行為の損害賠償として本人と弁護士に各5000円の支払を命じたものである。

 弁護士又は司法書士などによる多重債務者の債務整理(私的整理)が果たす役割及び件数は,我が国の社会において,比較的重要な地位を占めるに至っている。
 直ちに過払金の返還までも代理人である弁護士にしなければならない義務が生ずるわけではないにせよ,多重債務者の債務整理においては,貸金業者から過払金の返還があったからといって代理人である弁護士の任務が直ちに終了するものではなく,その過払金の回収は債務整理の一過程であり,債務整理をするための原資を集めるためには,その返還が代理人である弁護士の指定する預貯金口座にされることが望ましく,また,多重債務者である依頼者本人の預貯金口座にこれが入金された場合には,各種の引落しや,ときによっては債権者からの差押えなどによって,その過払金を債務整理のための原資に充てられなくなるおそれもあり得る。
 過払金を返還する側の貸金業者としては,過払金返還請求権の債権者(債務整理に係る債務者)本人の預貯金口座あてであっても,その代理人である弁護士が指定する預貯金口座あてであっても,そのどちらに振込みをしても労力や費用などの面で異なることはない。
 本件に先行して,これまでも度々本件同様の申入れをし,しかも,別紙「ご通知」と題する書面では,本件同様の損害賠償請求訴訟を提起する可能性を告知していた。
 「債務者保護」のためか,「嫌がらせ」によるものかはともかくとして、一定の思わくの下に意図的に本人口座へ振込をしていた。
 報酬の額や受任事務の在り方などをめぐって弁護士と依頼者の間に紛争が生ずる例があるとしても,それは弁護士と依頼者の間の問題であって,過払金を返還する側がその問題について積極的に配慮しなければならない理由がいささか不明確である。

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2012年10月10日 (水)

債権譲渡を受けて回収する行為がサービサー法2条2項後段の「他人から譲り受けて訴訟,調停,和解その他の手段によって特定金銭債権の管理及び回収を行う営業」に該当する場合

最高裁平成24年02月06日。当たり前のように見えるが、ようやく最高裁の判決が出た。

本件債権は,長期間支払が遅滞し,譲渡元の各消費者金融業者において全て貸倒れ処理がされたものであった上,その多くが,利息制限法にのっとって元利金の再計算を行えば減額され又は債務者が過払いとなっており,また,債務者が援用すれば時効消滅となるものもあった。

被告人らは,これらの事情を十分に認識した上で本件債権を購入し,本件債権の回収に当たって,利息制限法に定める制限額を超える利息の支払の約定がされている債権につき,利息制限法の制限額内に引き直すことなく請求をしていた。

さらに,本件債権の回収方法は,最終期日を10日後等に指定した上で,それまでに連絡がない場合には,全額集金に行くか,強制執行への移行など断固たる措置をとる旨記載するなどした書面を債務者らにいきなり送付し,電話で督促するというものであり,債務者の勤務先の社長にも多大な迷惑,損害を及ぼすことになる旨記載した書面を勤務先内の債務者宛てに送付したり,勤務先に宅配便の運転手を装って電話をして連絡先の電話番号を伝え,電話をしてきた債務者らに対し,支払要求をしたりすることもあった。

サラ金問題を昔から扱っている人なら、「そんなこと、昔からたくさんあるよ」と思うかもしれない。慣れというのは恐ろしい。最高裁は、「通常の状態では満足を得るのが困難なものであるところ,被告人らは,本件債権に関し,取立てのための請求をし,弁済を受けるなどしていたのであるから,本件債権の管理回収に関する営業は,サービサー法2条2項後段の「他人から譲り受けて訴訟,調停,和解その他の手段によって特定金銭債権の管理及び回収を行う営業」に該当するといえる。したがって,法務大臣の許可を受けないで,本件債権を譲り受けてその管理回収業を営んだ行為は,サービサー法33条1号,3条に該当し、罪が成立する。」と言っている。

そんなとこ、いっぱいありそうだ。

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2012年4月11日 (水)

貸金業者の管轄違いによる移送申立に対する対応

 昨日は、過払金返還請求訴訟の被告となった消費者金融業者が、本案前の答弁として、原告訴訟代理人司法書士の代理権は被告を含めた全債権者の債権総額を合算して140万円を超えていると推認されるから原告訴訟代理人は代理権がないとして、訴訟の却下を求めている事案を報告した。

 今日は、別の理由により「簡裁には管轄がない」として移送申立をしている貸金業者があるようなので、その話をしておく。

 移送申立の理由としては、①原告の経済的利益は過払元金と利息を合算したものであり元金だけなら140万円以内であるが利息を合算すると140万円を超える、②過払金請求は黙示に約定残高の不存在の確認請求をするもので過払金と約定残高の合計額が経済的利益である、ということのようだ。

 しかし、これも、昨日の考え方を見ていただければ論理的に誤っていることは明らかだ。

 すなわち、「通常想定される訴訟」は不当利得返還請求訴訟であり、債務不存在の旨を合わせて確認請求することはない(そもそも訴訟物が違う)。そして、「通常想定される訴訟」では付帯請求は合算しない。

 聞くところによると、こうした主張を出してくる業者は、その後、執拗に訴訟代理人である司法書士に和解交渉を持ちかけているらしい。代理権がないと主張するのであれば交渉を持ちかけるのは矛盾した行動である。つまり、無理筋でも何でも言いたいことを言って司法書士の腰を引かせ、その隙に和解に持ち込もうという意図が見え見えである。徹底して、移送申立に対する却下決定の山を築くべきである。

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2011年10月21日 (金)

「ひとりじゃないよ。大丈夫」のページを追加しました

自死対策として、法律家と行政等の相談窓口の連携が急務です。ホームページに、浜松市における、こころなどの相談窓口を一覧にしてみました。どうぞ、ご活用ください。

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2011年10月20日 (木)

これからの静岡県多重債務者問題対策会議に期待するもの

今日、静岡県多重債務者問題対策会議が県庁で開催される。私は、昨年まで4年間、県司法書士会を代表してこの会議に出席してきたが、司法書士会での役職も変更になったので、今日の会議は別の者が出席することになっている。

金融庁の肝いりで設置されたこの会議は、多重債務の相談窓口を拡充し、法的整理に導いていく方向で活動が始まった。それは一定の成果を上げ、多くの多重債務者を法的解決に導いた。

そして、昨年の改正貸金業法施行により、債務整理相談も減少傾向となった。それと同時に、この会議のモチベーションも明らかに下がっている。

しかし、本来、この会議の目標に掲げていた事項のうち、ほとんど進展していないことがある。それは、多重債務者の生活再建に向けた、行政等の連携である。

今日の会議でも、多重債務者問題対策会議の設置された趣旨を再確認し、自殺対策ともからめて、この会議のこれからの課題を真剣に検討して欲しい。

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2011年9月15日 (木)

債務整理手順のページを追加しました

ホームページに債務整理手順のページを追加しました。

また、債務整理のくある質問に破産のQ&Aを若干追加しました。

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2011年9月12日 (月)

破産DVD、佳境です

日本司法書士会連合会の多重債務問題対策委員会で制作中の破産DVDだが、現在、原稿づくりの佳境に入っている。

土日は、四谷で委員会を開き、全9編のうち、3編ぐらいまでとりあえず完成。第4編以降は内容の再編成が必要になり、一旦原稿を章ごとにバラバラにして再構築する作業を行った。

今回は、ナレーションはプロに任せることができるようだ。昨年の再生DVDに比べたら、随分楽になりそうだ。

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