カテゴリー「不動産登記」の記事

2017年6月14日 (水)

備忘録 海外転勤中に住宅を取得した場合の住宅用家屋証明書

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 「海外転勤中に日本国内に住宅を取得し家族が住んでいる」とか、「住宅完成間近に海外転勤を命じられ、単身で転勤してしまった」というような場合でも、住宅用家屋証明の取得が可能である。住宅用家屋証明を取得することができれば、登録免許税が減税されるのでマメ知識として知っておきたい。

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2017年5月25日 (木)

在外日本人の印鑑証明書

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 日本国内に住所がなく外国に居住している日本人は、印鑑証明書の交付を受けることができないため、印鑑証明書の代わりに在外公館でサイン証明を作ってもらうことになる。
 登記手続の場合には、通常は、登記委任状や遺産分割協議書等をその国の日本領事館へ持参して領事の面前で署名し、それに「本人が署名したことに間違いない旨」の認証を奥書きしてもらう。

 ただ、この方法だと、契約日よりも前にサイン証明が可能なのか、日付空欄の契約書にサイン証明が可能なのか、仮に日付空欄の契約書にサイン証明が可能だとして、領事がサイン証明した書類に後日文字を加入して改変することに問題はないか、など、いつも悩むことになる。

 今日もそれで悩んでいたところ、外務省のホームページに「在外公館でも印鑑証明を取り扱っていますので,同証明を希望される場合には,申請先の在外公館に必要書類等あらかじめお尋ねください。」という記載を見つけた。

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2017年1月11日 (水)

25年前の利益相反取引承認議事録の再現?

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今日の登記相談

① 平成4年当時、協同組合と当該組合員である株式会社とが不動産売買契約を締結しましたが、当該組合の理事が株式会社の代表取締役を兼任していたため、利益相反取引に該当していました(中小企業等協同組合法38条、商法265条)。

この取引について、実態としては、協同組合では理事会、株式会社では取締役会で利益相反取引が承認されていましたが、現在に至っては議事録が残っていません。

このような場合、当時の議事録を再現するのが最も適当であるとは思いますが、既に死亡している役員もいるため、登記申請書の添付書類としての要件(出席者の実印押印)を満たすことができません。

そこで、協同組合においては、当時、理事の過半数の決議により利益相反取引が承認されたこと(当時の中小企業等協同組合法には特別利害関係任は決議に加わることができないとの規定は存在していなかったようです)を現在の理事及び監事全員が自認する旨の書面に署名押印(実印)し、株式会社においては決議特別利害関係人を除く取締役の過半数の決議により利益相反決議が承認されたことを現在の取締役及び監査役全員が自認する旨の書面に署名押印(実印)して、第三者の許可があったことを証する書面とするしかないと考えますがいかがでしょうか。

   なお、 当時時の議事録を再現し、死亡した役員についてはその相続人全員に実印を押印してもらう方法もあるかと思いますが、役員としての職務は一身専属性があると考えますので実印押印義務が相続人に承継されるとは考えられません。

 

② ①の協同組合は代表理事のみが登記されるため、当時の理事及び監事の氏名を証明することができません。したがって、①と同様、現在の理事及び監事全員が当時の理事及び監事の氏名を証明するほかに方法がないと考えますが、いかがでしょうか。

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2016年10月 5日 (水)

時効取得完成後に所有者が相続登記をしている場合に時効取得による所有権移転登記を申請する際の登記義務者

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司法書士の古橋清二です。今日の登記相談馮です。

相談の要旨

 
 

 

 

Y1が所有していた農地について、平成5年にXが所有の意思をもって占有を開始し、平成25年に20年の取得時効の期間が満了した。

 

Y1はその後死亡し、相続人であるY2、Y3、Y4は遺産分割協議を行ってY2がこの農地を取得し、相続登記も完了している。

 

この土地について、Xが時効取得を原因とする所有権移転登記を申請する場合は、Y2の相続登記が時効完成の前であった場合も後であった場合も、いずれも、平成5年〇月〇日時効取得を原因として、登記権利者をX、登記義務者をY2として申請すればよいと考えられるが如何か。

 

 

 

 

相談者の意見

 
 

 

 

Y2の相続登記が時効完成後である場合は登記義務者をY2として申請する旨の質疑応答が存在する(登記研究401号)。これは、Y2はY1の登記義務を承継しており、加えてY2の所有権登記を抹消する実益がないからであると思われる。

 

では、Y2の相続登記が時効完成前である場合はどうか。この場合にも、上記と同じ理由により登記義務者をY2として申請することができると思われる。

 

 なお、時効完成による所有権移転登記義務はY2、Y3、Y4全員が負っているから全員が登記義務者となるべきであり、そうであるならば一旦Y2の所有権登記を抹消したうえで時効取得による所有権移転登記を申請すべきであるという考え方も成り立ち得る。

 

 しかしながら、上記質疑応答の根底には、遺産分割によって当該物件の所有権を取得した者は当該物件についての処分権限(時効取得による所有権移転登記義務を含む)を単独で承継しているものと解して無益な手続きを極力排除するという考え方があると思われるので、Y3、Y4を登記手続に関与させるまでもないと考えられる。

 

 

 

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2016年9月13日 (火)

~$相談票・・・法務局 法人の破産管財人として売却したが登記未了の場合、清算人から申請する際に裁判所の許可書の添付が必要か

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司法書士の古橋清二です。
 有限会社が破産手続中に裁判所の許可を得て平成28年2月4日に所有不動産を売却しましたが、その旨の登記をしないまま、平成28年5月25日に破産終結しました。そのため、当該会社の清算人を裁判所で選任してもらい、清算人が作成した登記原因証明情報を提供し、平成28年2月4日売買を原因として所有権移転登記を申請する予定です。
 この場合、破産手続中に出された裁判所の許可書を添付する必要があると考えますが、いかがでしょうか。

裁判所の許可は登記原因にかかる第三者の許可であるため、添付する必要があると考えます。(自問自答)

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2016年7月 7日 (木)

在外外国人のサイン証明書の原本還付

法務局に、次のような申し出をしています。果たして、みなさんは、どのように考える?

第1 申し出の趣旨
 7月5日に申請した登記に外国人が作成した委任状(現地公証人が別紙でサイン証明をし、委任状と一体となっている)を添付情報として提出し、原本還付を請求したところ、原本還付に応じることができるのは1枚目の委任状部分だけであり、2枚目のサイン証明をした部分は原本還付できないと指導されました。
 しかしながら、上記取扱いは疑義がありますので再考していただきたいと思います。

第2 申し出の理由
1 原本還付請求しているのは委任状である
 今回原本還付請求をしているのは委任状です。委任状には米国公証人のサイン証明が付されていますが、当該サイン証明は委任状に付されて一体となっており、これを切り離したとしても単独ではサイン証明書として機能しません。この委任状は、いわゆる「のみ書面」ではありませんので原本還付できると考えます。

2 仮に、サイン証明書として見るとしても印鑑証明書の規定は適用されない
 在外外国人には印鑑証明書の制度はありませんので、サイン証明書を提出することになっていますが、サイン証明書は法令上の印鑑証明書とは異なります。
 昭34.11.24、民事甲第2,542号民事局長通達は、「所有権の登記名義人たる外国人が登記義務者として登記の申請をする場合においては、印鑑証明書に代えて申請書又は委任状の署名が本人のものであることの、当該外国官憲の証明書を提出せしめるのが相当である。」としており、外国官憲の証明書は印鑑証明書の代替にすぎないことを明らかにしています。外国官憲の証明書を印鑑証明書とみなすという意味ではありません。
また、昭48.11.17、民三第8,525号民事局第三課長通知は、「在外邦人の印鑑証明書の有効期間は、これを延長する取扱いはできないが、署名証明書は、細則第44条の規定の適用はない。」と、印鑑証明書についての規定は適用されないことを明らかにしています。
このように、先例においても、サイン証明については印鑑証明書の規定を直接的に適用しているわけではありません。
 印鑑証明書は、不動産登記規則55条ただし書きで原本還付請求できないとされていますが、サイン証明は、文書の信ぴょう性を担保するために通達により添付しているものであり、法令上の印鑑証明書ではありません。したがって、同条の適用はないものと考えます。

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2016年4月 2日 (土)

不動産売買契約時に本人確認をした場合、登記申請までの間に本人の判断能力が低下した場合に、先にした本人確認の効力は如何に

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 昨今、いろいろな場面で本人確認、意思確認がなされるが、不動産取引の際もいくつかの場面で本人確認、意思確認が行われる。

 

まず、仲介業者との媒介契約や、不動産売買契約を締結する際に仲介業者によって確認が行われる。売買契約に関連して所有権移転などの登記を司法書士に依頼する際にも司法書士によって確認が行われる。売買代金を支払う際も、出金や送金の際に銀行窓口で確認が行われる。

 

不動産という高価な財産の売買を行うのであるから、こうした確認が行われるのは当然である。私は司法書士であるが、私が確認する内容は、本人であることに間違いはないか、売却または購入することに間違いはないか、売買対象の物件に間違いはないかということに加え、本人は売買するこということを正確に認識しているかという判断能力についてもいくつかの会話の中から確認をすることになる。


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2016年3月31日 (木)

住宅用家屋証明書取得の際の入居予定期間の取扱いに異議あり

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  住宅用家屋証明とは、住宅用家屋を新築し、又は新築の住宅用家屋を購入して、1年以内に登記をする場合、登録免許税(所有権の保存・移転、抵当権の設定登記の際にかかるもの)の税率の軽減を受けるために必要な証明書である。
 たとえば、新築住宅の場合の住宅用家屋証明書は、個人が住宅用家屋を新築するか建築後使用されたことのない住宅用家屋を取得すること、個人が専ら自分の居住用としてその家屋を使用すること、床面積が50平米以上あること、.新築又は取得から1年以内に登記を行うこと等が審査されて証明書が発行され、その証明書を登記申請書に添付して登録免許税の税率の軽減を受けることとされている。
 そして、「個人が専ら自分の居住用としてその家屋を使用すること」の審査の資料として、その住宅に住民登録をしていることがわかる住民票の提出が求められている。
 このように、住宅用家屋証明書を取得するのは登記申請の際に登録免許税の軽減を受けることが目的であるが、登記を申請するということは、商慣行としては建築会社から住宅の引渡しを受けているということである。建築会社から引渡しを受けているということは、建築代金を支払っているということである。そして、多くの場合、建築会社に支払う建築代金は銀行から住宅ローンの融資を受けているため、金融機関では融資実行と同日かなるべく近接した日に抵当権設定登記が申請されることを期待している。抵当権設定登記を申請するためには所有権保存登記がなされなければならず、そのために住宅用家屋証明書を取得する必要がある。
 ここで、おかしな問題が発生する。・・・・・・

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2016年3月30日 (水)

売主死亡後に農地法の許可がなされた場合の所有権移転登記手続

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  売主甲が譲渡人として所有権移転についての農地法の許可を申請後に死亡し、死亡後に甲名義宛に許可がなされた場合、この許可が有効か、また、有効であるとして登記手続はどのようになるのか。
そもそも、死亡者あての許可が有効なのであろうか。古い質疑応答(登記研究83号)では、農地法3条の許可申請中に売主が死亡した場合でも、その後許可があったときは、当該許可は無効ではないものの、買主死亡による場合は、当該許可は、当然に無効となるとしている。
 質疑応答は次のとおり。

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2016年3月22日 (火)

被相続人が生前に売買で取得した不動産につき相続財産法人を登記権利者として登記することができるか

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  この場合、売主を登記義務者、相続財産法人を登記権利者として所有権移転登記ができるか、という問題で補正となった。
 被相続人が亡くなって相続人不存在により相続財産法人が組成された場合、被相続人名義の不動産は所有権登記名義人表示変更登記によって相続財産法人名義に変更登記をすることができる。この「所有権登記名義人表示変更登記」の手続きに着目すると、本問の場合も、相続財産法人を登記権利者として所有権移転登記ができそうである。
 これは、例えば、不動産の買主が所有権移転登記をしないうちに住所を移転した場合、新しい住所で所有権移転登記をすることができることと同じである。
 しかし、財産法人名義にする手続きは、所有権登記名義人表示変更の手続きを拝借して行っているにすぎず、その実態は相続財産法人への移行の手続きであるという考え方もあるようだ。現に、昔は、相続財産法人名義にする登記手続は移転登記で行っていたようだ。
古い登記研究であるが、本事例のような場合は被相続人名義で登記した後に相続財産法人に変更登記をするのが望ましいという意見が掲載されている。その理由としては、その方が公示としてわかりやすい、ということのようである。ただし、相続財産法人名義に所有権移転登記を命じる判決が出ているような場合は相続財産法人を権利者として登記してもいいだろう、というオチがついている。
 結論ははっきりしないわけだが、頑張るところではないので補正に応じることにした。

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