カテゴリー「相続問題」の記事

2017年5月24日 (水)

「預貯金の相続手続はどのようにすればいいですか」に回答しました。

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 金融機関では、預金者が死亡したことを知った場合には、原則として預金を凍結し、入金や借金ができないようにします。本来、預金者が死亡した場合には預金者はこの世に存在しない筈ですから入出金はできない筈です。ですから、仮に、金融機関が預金者の死亡を知っていながら入出金に応じてしまうと、金融機関に法的な責任が生じる可能性があります。そのために、預金者が死亡したことを知った場合には預金を凍結してしまうのです。

 では、金融機関がどのようにして預金者の死亡を知るのでしょうか。預金者が著名人であれば報道により知ることもあるでしょうが、通常は、新聞に掲載された訃報、金融機関の取引先である企業からの情報、相続人からの申し出などにより知ることが多いようです。

 さて、こうして預金が凍結されてしまうと、被相続人の預金から出金して葬儀費用や入院費用などを支払おうと考えていた相続人が、預金を引き出せないことになります。

 また、平成28年に出された最高裁判決が・・・・・・

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2017年5月 8日 (月)

相続の相談事例のページを見やすくしました

事務所のホームページ内の相続に関する相談事例のページを見やすくし、プルダウンで回答を確認できるようにしました。

新しい相談事例のページは下記アドレスです。

http://souzoku-hamamatsu.info/%e7%9b%b8%e8%ab%87%e4%ba%8b%e4%be%8b-2/

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遺産承継業務は規則31条業務なのか。目から鱗の研修会

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 少し前のことになるが、4月29日に開催された静岡県司法書士会の特別研修会は非常に楽しかった。テーマは、法定相続情報証明制度(静岡地方法務局西岡主席登記官)、あかし運営委員会について(監物宏昌会員)、遺産承継業務(中里功会員)の3本立である。

 法定相続情報証明制度は5月29日にスタートするが、この研究活動や広報については全国の中でも静岡会が一歩も二歩もリードしている。専用のホームページも立上げ、積極的に情報を発信している。

 この制度が相続実務に与えるインパクトは決して小さくない。私たち司法書士がこの制度をどのように受け止めるか、まさに試されていると言ってよい。ところが、日本司法書士会連合会の動きは極めて鈍い。鈍いというか、会員からは動きが全く見えないと言った方がいいだろう。その点、静岡では業務研究グルーブが熱心に研究を重ね、この研修会を企画したのである。

 その業務研究グループは、平成29年度は「あかし運営委員会」として委員会を組成することになる。そして、あかし運営委員会は、法定相続情報証明の普及と広報活動に加え、会員のスキル向上のためのシンクタンクとしての役割を担うこととなる。
そして、相続登記はもちろんのこと、より広範な遺産承継業務を積極的に担っていこうということで、この三本立ての研修会になったのである。

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 西岡登記官の解説は約1時間ほどだったが、質疑応答が30分ほど続き、登記官がたくさんの質問を持ち帰ることになった。いかに会員の研究が進んでいるかの証左である。

 また、監物君のあかし運営委員会の説明は、司法書士の置かれている現状を端的に指摘し、今、司法書士が何をしなければならないか、あかし運営委員会はどのような役割を担うことになるのかというプレゼンであり、ワクワクするものであった。さすが、業―1グランプリ2016(関東ブロック司法書士会協議会)でプレゼンを披露しただけのことはある。

 そして、圧巻は中里君の遺産承継業務の解説である。遺産承継業務については、全国的な司法書士の団体を中心として司法書士法施行規則31条の業務として提唱・実践されているようであるが、静岡の業務研究グループでは様々な点について疑問を抱き、静岡モデルを研究してきた。そして、それを取りまとめた中里君が、遺産承継業務は31条業務ではないという立ち位置で鋭い視点で自信に満ち溢れて解説を行った。内容的もすはらしく、理論的にもキレッキレの、極めて実践的なものであった。

 ここでは、その内容までは言及しないが、おそらく、静岡モデルの遺産承継業務は、今後、大きな議論を巻き起こすことは間違いない。機会があれば、中里君を講師に呼んで話を聞いてみるとよい。

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2017年4月22日 (土)

「法定相続情報証明制度」が始まります

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 法定相続情報証明制度は、相続人等から提出された「法定相続情報一覧図」に対し、法務局の登記官が内容を確認して保管するとともに、認証文を付記して「法定相続情報一覧図の写し」(以下、「法定相続情報証明」と呼びます)を交付する制度です。
 法定相続情報証明は、不動産登記手続の他、相続預金の解約手続など、相続に関する様々な手続きに利用されることとなります。

実務はこう変わる!

 法定相続情報証明制度が創設される前は、相続手続きにおいて被相続人の出生から死亡までの戸籍等を収集し、不動産登記であれば法務局、預金の解約であれば金融機関等に持ち込み、それぞれの窓口で戸籍を読み解く必要があり、多くの時間を要していました。

 しかし、法定相続情報証明制度がスタートすると、相続人等は戸籍謄本等を取得して法定相続情報一覧図を作成し、法務局で法定相続情報証明の交付を受けて、様々な相続手続をスピーディーに行うことができます。法定相続情報証明の交付は無料で、必要な数だけ交付を受けることができます。

 なお、法定相続情報証明は、あくまでも被相続人の法定相続人を明らかにする書面であるため、遺産分割協議書や相続放棄申述受理証などは別途必要となります。

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2017年3月17日 (金)

3/24(金)びぶれ主催・終活イベント開催!

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静岡新聞びぶれ主催で、充実したセカンドライフと終活のヒントが詰まった終活イベント第2弾が3/24(金)クリエート浜松2Fで開催されます。
会場では体験会やセミナーに加え、ダンスショーなどお楽しみが盛りだくさん! 家族みんなが笑顔で暮らせるよう、未来のことを前向きに考えてみませんか。

【場所】クリエート浜松 2Fホール・セミナー室(浜松市中区早馬町2-1)
【日時】3/24(金)10:00〜16:00
【主催】静岡新聞びぶれ
【後援】浜松市、静岡新聞社・静岡放送
【問い合わせ】株式会社SBSコミュニケーションズ
TEL.053-458-1100(土日祝を除く10:00〜17:00)

ステージイベント

12:00~12:50
もめないための遺言を書いちゃおう!!

司法書士法人中央合同事務所 代表 古橋清二

いつか書こうと思ってもなかなか書けない遺言書。そんな方に受けていただきたい講座です。楽しく指導を受けながら学ぶうちに、あ~ら不思議、遺言書が出来上がります。

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2017年1月 3日 (火)

法定相続情報証明制度(仮称)の新設に対する意見

不動産登記規則の一部改正(案)に関する意見募集(法定相続情報証明制度(仮称)の新設)に対し、本日、意見を提出しました。

第1 法定相続情報一覧図つづり込み帳の保存期間について
規則案では、法定相続情報一覧図つづり込み帳の保存期間を、作成の年の翌年から5年間としているが、戸籍の保存期間が閉鎖後150年であることと平仄を合わせ、作成の年の翌年から150年間とすべきである。

第2 法定相続情報一覧図の保管等の申出をすることができる場合について(第247条第1項関係)
規則案では、法定相続情報一覧図の保管等の申出をすることができるのは、①表題部所有者,登記名義人又はその他の者について相続が開始した場合において、②当該相続に起因する登記その他の手続のために必要があるときとされている。そこで、①の「その他の者」、②の「その他の手続」が何を指すかが問題となる。
不動産登記規則の改正案であるから、①の「その他の者」が、登記記録上に現れる人格に限定して考えると、表題部所有者,登記名義人の他は債務者程度しか想起できない。一方、法定相続情報一覧図の写しが金融機関の手続きにも利用されることを想定すると、「その他の者」には不動産登記名義人等に限られず、預貯金名義人等、相続により承継される権利義務のあらゆる名義人も該当するものと考えられる。
法定相続情報証明制度創設の趣旨は後者のものであると思われるが、もしもそうであれば、「表題部所有者,登記名義人又はその他の者」という規定ぶりを改めるか、何らかの通達で明らかにすべきである。
同様に、②の「その他の手続」が不動産登記手続のみならず金融機関の手続等あらゆる権利義務の承継手続きをも想定しているのであれば同旨の対応が必要と考える。

第3 代理人が保管等の申出をする場合について(第247条第2項、第3項関係)
(1)申出人は親族を代理人とすることができることとされているが、親族を代理人にする場合は親族に該当することを証する書面の添付が必要ということになる。しかし、民法725条に定める親族は範囲が広く、その親等を証する書面の収集と確認は、申出人にとっても登記官にとっても大きな負担になると思われる。また、当該親族には法令上の守秘義務はないものと考えられるため、申出人に不測の損害が生じるおそれもある。したがって、申出人の任意代理人は守秘義務が課されている戸籍法第10条の2二第3項に掲げる者に限定されるべきである。
(2)申出人の任意代理人が戸籍法第10条の2二第3項に掲げる者の場合、利用目的は、受任している事件又は事務に関する業務を遂行するために必要があるときに限定されるべきである。したがって、記載された利用目的が当該資格者の業務ではない場合(例:税理士が利用目的として「不動産登記」と記載した場合、行政書士が利用目的として「相続税の申告」と記載した場合、司法書士が利用目的として「自動車登録の変更」と記載した場合等)には当該保管等の申出は却下されることを明確にしていただきたい。
(3)被相続人名義の預貯金の解約、証券会社に対する有価証券の相続手続等を利用目的として申出人を代理して法定相続情報一覧図の写しの交付を請求できるのは、戸籍法第10条の2二第3項に掲げる者のうち財産管理業務を行うことができる資格者に限定されるべきである。したがって、財産管理業務をおこなうことができない資格者が利用の目的として預貯金の解約、証券会社に対する有価証券の相続手続等を記載した場合には、当該保管等の申出は却下されることを明確にしていただきたい。

第4 法定相続情報一覧図の写しの再交付について(第247条第7項)
法定相続情報一覧図の写しの再交付は、法定相続情報一覧図の保管等の申出をした者がその申出に係る登記所の登記官に対し行うことができるのみとされているが、法定相続情報証明制度がより広く活用され、相続未登記問題の解消に資するためにはより発展的な検討が必要であると思われる。
たとえば、公証役場の遺言検索システムのように、法定相続情報一覧図のつづり込情報をデータベース化することは可能であると思われるので、最寄りの登記所で保管等の申出の有無を検索できるシステムを検討していただきたい。また、再交付の申出をすることができるのは、当初の申出人のみならず、他の相続人または相続人の地位を承継した者に範囲を広げていただきたい。

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2016年6月 9日 (木)

たかが特別代理人選任申立て、されど、特別代理人選任申立て

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司法書士の古橋清二です。

父が亡くなり、相続人が母と未成年の子供のような場合、母と子供が遺産分割協議をするためには、子供の権利保護のために裁判所で特別代理人(親族等が選任されることが多い)を選任する必要があります。これは、母が自らの相続人の立場と、子供の親権者としての立場で分割協議をすることは、子供の利益を害するおそれがあるからです。選任別代理人が選任されると、母と特別代理人が遺産分割協議をすることになります。
実務的には、特別代理人選任の申し立てをする際に遺産分割協議書案を裁判所に提出します。裁判所は、未成年者の権利が守られているか、つまり、法定相続分が確保されているかという点を中心に検討しているようです。

さて、みなさんは、次のような事例はどのように考えるでしょうか。

相続人は、母と12歳の子供。相続財産は時価3000万円の自宅土地建物と、亡くなった父が経営していた会社の株式。会社は、銀行から5000万円の借入れをしており、株式の評価はゼロ。会社は母が経営を続けたい。

ある司法書士の回答は次のようなものでした。

3000万円の不動産と評価ゼロの株式が相続財産だから、子供の法定相続分を守るためには不動産を母と子2分の1ずつで相続するか、母が不動産すべてを取得する代償として子供に対し1500万円払う必要がある。株式はお母さんが相続して経営を続けてください。

どうでしょう。12歳の子供が自宅の2分の1を所有するのですか? それとも、母親が12歳の子供に1500万円支払うのですか?

この回答を聞いた母親はどう感じるでしょうか。

「はあ? 子供に不動産の持分を持たせて管理できるの? これから私が一生懸命働いて子供を育てなければいけないのに、1500万円払うの? 司法書士さん、頭、おかしくない?」

きっとそう思いますよ。母親は、自宅は自分の名義にして管理し、会社も引継ぎ、子供を責任もって育てていく覚悟を決めている筈です。

これ、聞き取りが足りないんです。私だったらこう答えます。

「会社の借り入れに対し、ご主人は保証人になっていませんか? やっぱりそうですよね。5000万円の保証債務も相続されますから、相続財産の総額はマイナス2000万円ということです。ですから、保証債務も含め、奥さんが全部を相続されたらどうですか? もちろん、特別代理人選任の手続きは必要です。でも、相続財産がマイナスですから、お母さんがすべての相続財産を相続していただく内容の遺産分割をすることが子供の権利を保護することになるわけです。もちろん、保証債務のすべてをお母さんが承継することは銀行の了解が必要です。しかし、さすがに、支払能力のない未成年者を保証人にするようなことを銀行はしませんから、銀行も了解するでしょう」

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2015年12月 2日 (水)

50歳になったら相続学校。相続知識検定マスター取得講座 「遺言書を作るための基礎知識」

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合同会社クリエイト・ジャパン事務所が主催する相続学校浜松校で、相続知識検定マスター取得講座「遺言書を作るための基礎知識」をお話しさせていただきました。

このような検定制度の意義を、浜松校の小桐正彦校長は次のようにお話しされています。

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2015年11月10日 (火)

信託スキームを利用した「相続時に問題となる名義預金」対策

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税理士さんのホームページ等の情報によると、相続の際に「名義預金」が問題になることが大変多いようです。

※「名義預金」とは、預金口座の名義が、子供や孫などになっていても、子供や孫などの名義で預金をしているだけで、実質的には亡くなった被相続人の預金と見られる預金のことです。

名義預金とされる代表例

 Aさんは、暦年贈与の贈与税の控除が110万円であることに着目し、相続税対策として、3人の子供の名義の預金通帳を作り、毎年100万円ずつ子供の預金通帳に入金しています。1年間で合計300万円(100万円×3人)を子供名義にできるので、これまでの10年間で3000万円の預金を移動しました。この結果、Aさんの預金の減少により、相続税の課税価格も3000万円減少し、有効な相続税対策だと思っていました。

 Aさんは、このことを友人の税理士に自慢げに話したところ、友人の税理士は、通帳とハンコは誰が持っているのか、子供たちはその預金を自由に使えるのか、などと心配そうに聞いてきました。

 Aさんは、子供達の名前で1000万円ずつの預金があることは知らせたくないが、このお金は子供たちが結婚したり家を建てる時に使う予定であることを説明しました。

 友人の税理士は、「そうは言っても、これは「名義預金」といって、実質的には子供ではなくAの預金と見られてしまうので、相続税対策になっていない」と指摘しました。

そして、こう続けました。

「贈与とは契約だから、贈与を受けた者も「贈与を受けた」ということを認識している必要がある。そもそも子供が預金のことを知らないということであれば、税務署は「贈与」とは見ない。しかも、この預金を管理しているのはAであり、子供たちが自分の意思で自由に使うことができない。そういう意味でも税務署は「贈与」とは見ない」

これが「名義預金」問題です。

こうした「名義預金」の問題も、信託を利用することにより、有効な解決策を提案することができます。

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2015年9月12日 (土)

金融機関職員対象の「遺言書の基礎知識」の研修を実施

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 平成27年9月12日(土)、浜松市内の某信用金庫本部において、 女性職員対象の「遺言書の基礎知識」(4時間コース)の研修を実施させていただきました。
 まず最初に、講義の前に、説例にしたがってそれぞれ自筆証書遺言を作成してもらいました。これは、遺言の専門知識を持つ前に遺言書を作成しておき、講義後に専門知識を持ったらどんなことをアドバイスできるかを考えてもらうためです。

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