カテゴリー「裁判一般」の記事

2016年9月25日 (日)

訴訟代理人は依頼者にストーリーを語らせよ -訴訟代理人の極意-

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(本稿は、「月報司法書士」2016年9月号に寄稿したものです。内容は、一部事案を変更し、または複数の事案を組み合わせています)

 

1.心地よい疲れ

 浜松と静岡の中間点より浜松寄りのこの裁判所から事務所までは車で40分ぐらいだが、夕刻に家路を急ぐ車で天龍川を渡る橋は渋滞し、1時間経ってもまだ浜松市内に入れない。それでも私は、自分の依頼者に対する尋問に加え、通訳を介して行ったフィリピン人、中国人に対する延4時間に亘る尋問のほとぼりが冷めず、ハンドルを握りながらニヤニヤしていたに違いない。
 それは、単に、尋問を終えた達成感ということではなく、裁判官に原告のストーリーを伝えることができたという満足感から出た笑みだった。

2.やむなく受任

 実は、この事件は”やむなく”受任した事件であった。
 1年半程前、ある司法書士から「訴訟を受けてやってくれないか」という話があり、Xの相談を受けることになった。

 Xは40歳過ぎの女性であり、深夜勤務中に同僚の中国人の女性Yがフィリピン人の女性Aと携帯電話でわいせつな動画を見てふざけていたが、これをXも見るようにと強制してきたのでXは拒絶をした。しかし、Yが執拗にXに迫ったため揉み合いになった。そして、Xは、柔道の足払いのように投げ飛ばされ、そのあとYが馬乗りになってXの首を絞めてきた。

 Xは死ぬかと思ったが、その瞬間にAが間に入って二人を離した。Xは頸椎捻挫、右膝打撲傷を負い、8日間の休業を余儀なくされ、通院も4カ月に及んだ。

 Xは弁護士に依頼して、YとYを雇用しているZ社に対して損害賠償請求の調停を起こしたが、Yが出頭せずに調停は終了。Xの弁護士は、「これ以上はできない」と訴訟を引き受けてくれなかったため、Xは調停申立書を真似して訴状を作り、自分で訴訟を提起した。

 すると、被告Yに弁護士がつき、全面否認してきた。それに加え、Yの弁護士はXの作成した訴状に書かれた文章のひとつひとつに難癖をつけてきた。

  Xは、これ以上自分で訴訟遂行することはできないと考え、あっちこっちに相談した。しかし、代理人を引き受けてくれる弁護士や司法書士は見つからず、回り回って私のところに辿り着いたという。

  相談を受けているうち、代理人の引き受け手がなかなか見つからない理由はなんとなくわかった。

つづきはこちら
http://chuogodo-hamamatsu.info/%e8%a8%b4%e8%a8%9f%e4%bb%a3%e7%90%86%e4%ba%ba%e3%81%af%e4%be%9d%e9%a0%bc%e8%80%85%e3%81%ab%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%bc%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%92%e8%aa%9e%e3%82%89%e3%81%9b%e3%82%88%e3%80%80%e3%80%80/

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2016年8月 5日 (金)

当事務所は法テラスの契約事務所です。相談の結果、法テラスの民事法律扶助の利用をご希望される場合には、当事務所を通じて法テラスに援助の申込みをすることができます

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 法テラスで行っている民事法律扶助業務とは、経済的に余裕がない方が法的トラブルにあった時に、無料で法律相談を行い(「法律相談援助」)、弁護士・司法書士の費用の立替えを行う(「代理援助」「書類作成援助」)業務です。
 扶助事業の対象者は、国民及び我が国に住所を有し適法に在留する外国人です。法人・組合等の団体は対象者に含まれません。

 ところで、法テラスを利用できる『経済的に余裕がない方』とは、どういう方なのでしょうか。原則的には、下記のような方々が対象となります。

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2015年5月 5日 (火)

事件簿 ~支払督促には既判力はない

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「どこの法律相談へ行っても、この書類を見た瞬間に『これじゃあどうしようもないですよ』と言われるだけなんです。どうしようもないから相談に行っているのに」

相談者は、そう言って、債権差押命令と書かれた書類を見せてくれた。
一瞬、「ああ、やっぱりこれではどうしようもないな」という感想が頭をよぎった。

こうした、差押命令が裁判所から発せられるためにはそれなりの根拠があるからであり、一般的には、判決などによって事実関係が司法の場において判断された書類(「債務名義」と呼んでいる)の存在を前提として行われる。
だから、そうした判決などの後に事情の変化があったというならまだしも、今更、判決などの前提となった事実関係が間違っていると言っても手遅れなのだ。

つづきを読む

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2013年1月29日 (火)

こういうこともあるのですね(多少説明不足のところはありますが、わけがわからない事件です)

 賃料未払いにより賃貸借契約を解除し、建物明渡訴訟を提起した。そうしたところ、被告である賃借人と連帯保証人に「宛所に尋ねあたらず」を理由に訴状が送達できないという連絡が裁判所からあった。おかしい。訴訟を提起する直前に、賃借人に対して賃貸借契約解除通知を郵送し、賃借人はそれを受領しているのだ。そこで、集配をした郵便局に確認したところ、賃借人の住所には人が住んではいたが「宛先に書かれているその男はここには住んでいない。今後、この者に対する郵便はここに持ってこないでくれ」と言われたとのことだ。これは変だ。虚言だとしたら、こりゃ、相当慣れた、悪い奴だ。

 そこで、万が一のことがあってはならないので、共同代理人である野々垣司法書士といっしょに掛川市の南部の方まで賃借人を訪ねて現地調査に出掛けた。

 この地方は農村地帯であるが、全国的にも有名になった浜岡原子力発電所が近く、全国から労働者が流れ込んでは去っていくという話を聞いたことがある。現地で目的地のアパートの所在場所がわからなくなったので、たまたま自転車で通りかかった人に道を聞いたところ、日本人のように見えたが、実際は外国人だった。労働者の流入は、全国的どころか国際的になっているようだ。結局、外国人の指した方向には目的地はなく、反対方向で目指していたアパートを見つける。

 駐車場に車を止め、車の中で、不動産業者からもらっている賃借人の顔写真を頭にたたき込み、もし本人がいて、しらばっくれるようだったら顔写真をとるように、野々垣司法書士と打ち合わせる。そして、外階段を上り、部屋の呼び鈴を押した。夕方にさしかかり、今日は特別に寒い。待っていても中からの反応がないので、手早く電気のメーターやポスト、ガス栓などの写真をフラッシュを光らせながら写真を撮る。

 そして、隣の部屋の住人に話を聞く。「いる筈だけどね」という言葉に意を強くして、もう一度ドアを何度か叩く・・・・・。いた。中からドアのロックをはずす音がして、ドアがゆっくり、5センチほど空いた・・・。

 あれ、本当に写真とは違う人だ・・・・。あなた、誰? 訪問の理由を話すと、「僕は、○○と言いますが、ちゃんと大家さんと契約して済んでいます。家賃もちゃんと払ってますよ」という。

「はあ?」何が何だかわからん。

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2012年6月27日 (水)

貸金庫内の動産を差し押さえる方法

「貸金庫に遺言書をしまっておいてはいけない」という記事を書いている過程で、おもしろい判例を見つけた。

仮に、依頼者が債権者の立場にあるとして、債務者が契約している銀行内の貸金庫内にあるものを差し押さえて債権回収したいと考えた場合、どのように考えるか。
まず考えるのは、動産執行であろう。しかし、以前は、銀行には動産の占有権限がないと考えられていたため、銀行に貸金庫を開けることを拒否され(通常、銀行と貸金庫利用者の両方の鍵がないと貸金庫は開けられない)、その結果、強制執行は困難な状況にあった。

しかし、最高裁平成11年11月29日は、貸金庫の内容物については、貸金庫利用者と銀行の双方が占有権を有するとして、銀行は強制執行を拒否することができないと判断した(現在、銀行の現実の取扱いがどうなっているかは知らない)。

さて、本件の場合、着目したいのは、債権者のとった手法が動産執行ではなく債権執行だったということだ。債権者は、銀行を第三債務者として、債務者が銀行に対して有する貸金庫内容物の引き渡し請求権を差し押さえたのだ。

通常、債権執行をするためには、執行の対象となる債権を特定しなければならない。したがって、仮に貸金庫の中に宝石が入っているのであれば、どんな宝石であるのかを特定したうえで引渡請求権を特定する必要がある。しかし、貸金庫に何が入っているのかは、通常はわからない。
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しかし、この判例では、銀行は、貸金庫契約の定めるところにより、利用者が内容物を取り出すことのできる状態にするよう請求する利用者の権利は、内容物の引渡しを求める権利にほかならないとした上で、「この引渡請求権は、貸金庫の内容物全体を一括して引き渡すことを請求する権利という性質を有するものというべきである。」とした。つまり、貸金庫利用者は、1個1個の動産の引渡請求権ではなく、包括して引き渡せという1個の請求権が存在していると認定した。そのため、内容物を特定しなくても債権執行が可能であると判示した。

この判例では、貸金庫利用者と銀行の双方が占有権を有するとして銀行は強制執行を拒否することができないとしているところから、動産執行もできるのではないかと思われるが、この事案のおもしろいところは、動産を換価する手法として、動産そのものではなく、動産の引き渡し請求権を執行対象としているところだ。

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2012年6月 1日 (金)

公示送達と郵便に付する送達(野々垣バージョン)

両方とも相手方受け取らない場合に行う送達方法だが、公示送達は行方不明の場合、郵便に付する送達は居留守を使っているような場合に行う。
これらの効力の違いについて説明があった。

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公示送達については犠牲自白にならないので立証必要、送達は初回は掲示から2週間後、以降は掲示の日。
郵便に付する送達は被告欠席は犠牲自白となり、送達は発信主義。

送達日が異なるため訴訟等で意思表示をしている場合に、意思表示の効力発生日が異なるので注意。

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2012年5月31日 (木)

網入りガラスの破損についての裁判例

横浜地裁平成8年3月25日(原審 保土ヶ谷簡裁平成7年1月17日)では、敷金返還請求訴訟の中で、次の修繕費が問題となった。
①畳六畳の裏返し
②洋間カーペットの取り替えならびに洋間の壁・天井、食堂、台所、洗面所、トイレ、玄関の壁・天井の張り替え
③網入り熱線ガラス二面張り替え
④トイレ備え付けタオル掛けの取り付け

このうち、③については「網入りガラスは、熱膨張により破損しやすいところ、Xが破損に何らかの寄与をしたとは認められない。」として修繕費は認められず、全額大家さん負担となった。

そこで、網入りガラスについて調べてみると、有限会社伝ガラス店のホームページに次のような記載があった。

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主に網入りガラスに起こる現象です。見かけた方もあるかと思われますが硝子に稲妻が走ったようにクラック・ヒビが入ってしまった状態です。(ぶつけて割れてしまった状態とは明らかに違います。)
硝子の表面は日光が当たると温まり膨張しますが、サッシにのみ込まれた部分のガラスは 温まらずに温度差が生じます。簡単にいいますとこの温度差が熱割れの原因なのですが、その差が著しいほど熱割れの危険性は高くなり、サッシの取り付け状態、日陰の状態、ガラスの大きさ、などの条件にも左右されます。
熱割れを防ぐにはガラスの内側にカーテンやブラインドを密着させないこと、冬季において暖房の風をガラスに直接当てない事、強い照明を当てない事、ガラスにフィルムやシールを貼ったり塗装をしないなど等を守ってください。 サビ割れは結露や横から吹き付けた雨などが、何らかの原因でガラスの小口に到達し、その水分を吸収した鉄線が時間をかけて膨張しクラックが入った状態をいいます。

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2012年3月21日 (水)

農地の賃借権の時効取得の可否

今更ながら農地の賃借権の時効取得について判例を調べてみた。

最判平成16年7月13日
上告人が、本件土地の所有権に基づき、本件土地を耕作して占有している被上告人に対し、その明渡しを求めた事案の上告審につき、時効による農地の賃借権の取得については、農地法3条の規定の適用はなく、同条1項所定の許可がない場合であっても、賃借権の時効取得が認められると解するのが相当であるとするものである。

時効取得に農地法の許可が不要であることは登記実務どおりであり、全く違和感のない判決である。

「農地法3条は,農地について所有権を移転し,又は賃借権等の使用及び収益を目的とする権利を設定し,若しくは移転する場合には,農業委員会又は都道府県知事の許可を受けなければならないこと(1項),この許可を受けないでした行為はその効力を生じないこと(4項)などを定めている。同条が設けられた趣旨は,同法の目的(1条)からみて望ましくない不耕作目的の農地の取得等の権利の移転又は設定を規制し,耕作者の地位の安定と農業生産力の増進を図ろうとするものである。そうすると,耕作するなどして農地を継続的に占有している者につき,土地の賃借権の時効取得を認めるための上記の要件が満たされた場合において,その者の継続的な占有を保護すべきものとして賃借権の時効取得を認めることは,同法3条による上記規制の趣旨に反するものではないというべきであるから,同条1項所定の賃借権の移転又は設定には,時効により賃借権を取得する場合は含まれないと解すべきである。」

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ところで、判決文の中で、通常の時効取得とはやや異なる判断がされているのに気がついた。「耕作するなどして農地を継続的に占有している者につき」というところだ。そうすると、農地を、駐車場等の農地以外の目的で賃借していた場合には、「耕作するなどして農地を継続的に占有している者」ではないため時効取得は認められないということになるのだろうか。

これは、賃借権のみならず、所有権についても同じことが言えるのだろうか。

実は、この件は、話の続きがあるが、係争を予定している事案なのでブログはこのへんで。

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2012年3月 1日 (木)

建物明渡の強制執行の流れ

芸能人の賃料不払いで建物明渡しの強制執行が話題となっている。そこで、建物明渡しの強制執行について簡単におさらいしておこう。

 賃料不払などを原因として賃貸借契約を解除しても、賃借人が自ら立退きをしない場合には、裁判所で判決などを得たうえで強制執行の申立てをする必要がある。このような建物明渡しの執行申立てがあると、裁判所の「執行官」が現地に赴いて強制執行を行うこととなる。

もっとも、現実には、賃貸建物に相手方が居住している場合などには執行官がいきなり強制執行をすることはなく、1カ月以内の期限を定めて相手方に任意の退去を促す。これは、「明渡しの催告」と言われている。執行官は、ねばり強く任意退去を促すが、相手方から罵声を浴びることも少なくなく、仕事とはいえ、執行官は本当に大変な職業だと思う。

 もしも、相手方の事情で任意の明渡しに1カ月を超える期限が必要な場合は、執行官が裁判所の許可を得て1カ月を超える期限を定めることになる。

 そして、明渡しの催告をしたときは、執行官は、明渡しの催告をした旨、引渡し期限及び相手方が賃貸建物の占有を移転することを禁止されている旨を記載した公示書を、建物の中の適宜の場所(あまり目立たないところ)に公示する。

 この段階で、執行官は、相手方に対し、明渡しの催告に応じない場合は現実に強制執行を行う旨を説明していくので、8割方のケースでは、催告期限内に相手方が任意に退去してしまう。その場合には、催告期限が到来した日に執行官が執行完了を宣言し、強制執行が終了する。

 しかし、相手方が任意に退去しない場合には、強制執行を実行することになる。

 現実に強制執行をすることになった場合には、執行官と打ち合わせのうえで、申立人側で運送業者、倉庫業者、合鍵業者を手配しなければならない。

 強制執行の当日は、執行官は、必要があるときは鍵を強制的に開けて、相手方の占有する建物に立ち入ることができる。これらの執行官の行為を妨害する者は執行妨害により逮捕されることもある。

 執行官は、建物の中の相手方の家財道具などの動産を相手方に引き渡さなければならないが、相手方が家財道具をそのままにして夜逃げをしてしまったような場合は、原則として、運送業者に動産を運ばせて、倉庫業者に保管させることとなる。これは、建物の明渡しを行うとともに、動産を執行官の管理の元で保管するという意味があるためだ。

 倉庫業者に保管させた動産については、別途競り売り期日を設けますが、最終的には、申立人が落札をして処分するしかない。もちろん、運送業者、倉庫業者、合鍵業者等の費用は相手方に請求することができるが、現実に支払ってもらえる見込みがないケースが大半で、最終的には申立人が負担せざるをえない。

 このように、建物明渡しの強制執行は精神的にも金銭的にも大きな負担を強いられる。したがって、日頃から賃料の入金管理を適切に行って、仮に賃料延滞が発生したら早期に交渉することが必要と考えられる。

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2012年1月20日 (金)

請求異議の訴(野々垣バージョン)

Dsc_0127 今日の朝礼は、野々垣司法書士が取り扱った請求異議訴訟に関して、請求異議の訴の制度の概要の説明があった。

(請求異議の訴え)
第三十五条  債務名義(第二十二条第二号、第三号の二又は第四号に掲げる債務名義で確定前のものを除く。以下この項において同じ。)に係る請求権の存在又は内容について異議のある債務者は、その債務名義による強制執行の不許を求めるために、請求異議の訴えを提起することができる。裁判以外の債務名義の成立について異議のある債務者も、同様とする。
2  確定判決についての異議の事由は、口頭弁論の終結後に生じたものに限る。
3  第三十三条第二項及び前条第二項の規定は、第一項の訴えについて準用する。

1項については、債務名義として22条に規定されているもののうち、裁判官が内容を判断していないものについては請求異議の訴えができると解釈すればよい。したがって、公正証書、支払督促がそれに該当する。なぜなら、公正証書は公証人が作成するもの、支払督促は書記官が作成するものだからである。

なお、既に強制執行に着手されている場合は、請求異議訴訟とあわせて強制執行停止の申し立てもあわせてすることになるが、執行停止するためには原則として担保の提供が必要となる。担保の額は請求されている額の4分の1程度と考えておけばいいが、事案によって高くなったり低くなったりする。野々垣司法書士が扱ったケースは、疎明がしっかりできていたのか、8分の1の担保で執行停止が発令された。

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