カテゴリー「消費者問題」の記事

2015年12月 2日 (水)

年末恒例の消費者被害防止キャンペーン

12310675_902282489847725_5865223702

今年もこのシーズンがやってきました。

JR浜松駅で、消費者被害防止キャンペーンのびら配りです。静岡県、県警、弁護士会等と共同で実施してます。

知らないふりをしないで、チラシを受け取ってください。ティッシュも入っていますから・・・

なお、写真に写っているのは私ではありません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年1月30日 (金)

架空請求の相談がありました

Gf1120032058以前、アダルトDVDをネットを通じて購入したことがあるという方から相談がありました。

「東京支援協会」と名乗るところから電話があり、そのアダルトDVDは少女が出演しており、摘発された。出演者が集団で訴訟を提起している。井野、示談で済ませようと交渉しているので、まず20万円を送って欲しい、とのこと。

心当たりがある相談者は、言われたとおり、相談者はゆうパックで20万円を送り、ゆうパックは昨日夕方に到着しました。

すると、今朝、「東京支援協会」から電話があり、被害者が損害賠償として月10万円を2年間支払って欲しいと言っているとのこと。
この話に困り果て、回り回って私のところに相談がきたわけです。

まあ、あり得ない話ですね。訴訟を起こしているのなら裁判所から書面が届いている筈(もちろん、書面など届いていない)。また、相手方から直接か、相手方の代理人である弁護士か司法書士から示談の話が来ることはあっても、それ以外の人から示談の話が来るわけがない(仮に、弁護士か司法書士以外の者が示談をとりまとめようとするのなら、弁護士法違反です)。

そこで、私が「東京支援協会」に電話して、「どういうこと?」と聞いたところ、「あとで折り返し電話します」と電話を切られ、その後電話がありません。一度送ってしまった現金を取り戻すのは至難の業ですが、これ以上の被害は防ぐことができたのではないかと思います。

それにしても、何かあったときは、一人で悩まずに誰かに相談した方がいいと思います。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2012年9月13日 (木)

胎児の相続手続

民法第886条は「胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、適用しない。」と定めている。これは、相続に関しては胎児にも権利能力を認めたものと説明されているが、登記先例では、「胎児の出生前においては、相続関係が未確定の状態にあるので、胎児のために遺産分割その他の処分行為をすることはできない」(昭29.6.15、民事甲第1,188号)とされている。

また、「民法第886条の規定は、胎児にも相続能力を認めたものと解されるから、胎児のための相続登記をすることができる。この場合には、未成年者の法定代理の規定が胎児にも類推適用される」(同通達)とされている。
ということは、胎児のために相続登記できるのは法定相続による場合だけということになろう。

「胎児が生まれるまでは相続関係が未確定であるので遺産分割ができない」ということになると、預金の解約もできないということになってしまう。かと言って、相続人の一人が自分の法定相続分だけの引き出しを求めても、判例では認められているが、金融機関はこれに応ずることはほとんどないだろう。これでは困るのではないだろうか。
では、懐胎していることを秘して遺産分割したらどうなるのか。その後胎児が生まれてきても、誰もクレームを言わなければそのままになってしまうのではないだろうか。ちょっと不安定な制度のような気がする。

ところで、胎児に相続分がない旨の特別受益証明書(民法903条)を添付して、相続を原因とする移転登記を申請することができるという解説があるらしい(登記研究660-203頁参照)。この胎児は、どうやって特別受益を得たのだろうか。贈与をうける権利能力はないはずだが・・・。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2012年9月10日 (月)

礼金の一部返還を認めた裁判例

月報司法書士486号に掲載されていたものを読んで、初めて知った。
事案は、平成21年12月24日から1年間の期間で賃料月額3万円と定めて建物を賃借し、礼金として12万円支払い、2か月弱で貸借契約を解除したケースで、支払い済みの礼金のうち9万円の返還を命じた。

裁判所は、礼金は実質的には賃借人に建物を使用収益させる対価という側面もあるとして、期間経過前に退去した場合は、建物未使用期間に対応する前払賃料を返還するべきであると判断。なお、礼金として支払われた金員を返還しないという合意は、契約期間経過前退去の場合に前払分賃料相当額が返還されないとする部分について、消費者の利益を一方的に害するものとして一部無効とした。
 この事案は、礼金が賃料の4か月分と高額で、しかも、契約期間1年に対し入居期間が2か月と短いなどの特殊な事情があったため、一般化できないかもしれないが、参考となる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年9月 7日 (金)

判例から見た消費者契約法 ~媒介の委託を受けた第三者及び代理人に対する契約取消~

販売会社が、販売の際に重要事項等について嘘をいって売買契約を結び、信販会社の書類を書かせた場合、販売会社の契約が取り消す場合に、信販会社の契約を取り消すことができるか(特商法適用ある場合は特商法で解決すればよい)。厳格にとらえた場合には、販売会社と信販会社との間には法的な委託関係はないことの方が多いと考えられる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年9月 4日 (火)

判例から見る消費者契約法 ~損害賠償義務の免除~

●大阪地裁平成15年9月26日(消費者契約法施行前の事案)
子犬の売買において,感染症に罹患した子犬が引き渡された後に同犬が死亡したことにつき,売主の瑕疵担保責任に基づき売買代金,葬儀費用等の賠償を求めた。この事例は、ペットの購入にあたり、生命保証契約の合意をしなかった場合においても、売買の目的物に瑕疵があった場合の法定責任である瑕疵担保責任による損害賠償義務を免除したものではないという趣旨であると思われる。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2012年9月 3日 (月)

判例から見た消費者契約法 ~免責条項~

●最高裁平成15年2月28日
ホテルのフロントに預けた貴重品が盗難された場合の免責条項が無効とされた事例(消費者契約法施行前の事案)
 本件特則は,宿泊客が,本件ホテルに持ち込みフロントに預けなかった物品,現金及び貴重品について,ホテル側にその種類及び価額の明告をしなかった場合には,ホテル側が物品等の種類及び価額に応じた注意を払うことを期待するのが酷であり,かつ,時として損害賠償額が巨額に上ることがあり得ることなどを考慮して設けられたものと解される。このような本件特則の趣旨にかんがみても,ホテル側に故意又は重大な過失がある場合に,本件特則により,被上告人の損害賠償義務の範囲が制限されるとすることは,著しく衡平を害するものであって,当事者の通常の意思に合致しないというべきである。したがって,本件特則は,ホテル側に故意又は重大な過失がある場合には適用されないと解するのが相当である。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年8月31日 (金)

消費者契約法3条(努力義務)の情報提供義務違反により損害賠償を認めた例

●大津地裁平成15年10月3日判決
 本件は,被告のパソコン講座を受講した原告が,厚生労働省の教育訓練給付制度(以下「本件給付制度」という。)を利用して受講することを希望していたが,被告の説明不足のために,同制度を利用することができなかったとして,被告に対し,受講料相当の損害金及び弁護士費用並びに遅延損害金の支払を求めている事案である。

不日告知の範囲の拡張
●大阪高裁平成16年4月22日
陳列していたダイヤモンドのファッションリングの値札に、一般市場価格という趣旨で、実際の価格の3倍以上に及ぶ価格を表示していた。
●東京簡裁平成16年11月29日
 消費者金融が、主債務者が保証人に対して虚偽の借り入れ目的を説明していることを知りながら、それを告げなかった場合

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年8月29日 (水)

消費者契約法の判例から見た事業者性、消費者性の判断

事業者性についての判例
●個人のアパート経営者(肯定)
大阪高裁判決 平成16年12月17日(判例時報 1894号 19頁)
消費者契約法の施行後である平成13年7月7日に締結された本件更新合意によって、改めて本件建物の賃貸借契約が成立し、X及びYは、同法を前提にして賃貸借契約をするか否かを含め、その内容をどうするか等を判断し得たのであるから、更新後の賃貸借契約には消費者契約法の適用がある。
●転勤中の1回限りの賃貸(否定)
京都地裁平成16年7月15日(判例集未登載)
●大学(肯定)
最高裁平成18年11月17日

消費者性についての判断
●保証人(肯定)
東京高裁平成16年5月26日
●個人事業者(肯定)
大阪簡裁平成16年10月7日兵庫県弁護士会ホームページより引用
(1) 販売業者従業員が被告に対し、リース契約書に「個人事業者欄への記載」を勧め、被告がそれに従ったこと (2) リース契約申し込みの勧誘から契約書、リース物件借受証の作成・授受、契約内容の説明などは全て販売業者が行っていてリース会社と被告とが直接交渉をしたことがないこと(販売業者とリース会社との一体性の認定・業務提携関係) (3) 本件リース契約は事業者であるリース会社(原告)と消費者である被告との間での消費者契約であること (4) 商品の価格が著しく高額であることや被告や被告側証言の信用性を肯定したこと等から、 販売業者従業員の上記不実説明を認定して消費者契約法4条1項1号により本件リース契約の申し込みの意思表示の取り消しを認めたものである。
リース契約の形式を取ると、販売業者と消費者の契約とリース会社と消費者とのリース契約が形式上別個になるため、販売業者に不実説明があった場合、消費者はリース会社からのリース代金を拒むのが困難と思われていたところ、本判決のように販売業者とリース会社との一体性を肯定することにより、リース会社が消費者契約法上の「事業者」となり、消費者は消費者契約法に基づいてその意思表示を取り消すことができ、消費者救済の途が拡がったと考えられる。
●その他判例多数あり
個人事業者の場合、規模、屋号の使用、リース物件の置き場所(事業所か自宅か)、必要性、用途等により可変的相対的な判断がなされている。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2012年2月23日 (木)

新聞の販売と特定商取引法

Dsc_0181 2月21日付京都新聞によると、「京都市北区の新聞販売店「読売新聞北野YC」の店主らが違法な購読契約をしたとされる事件で、京都府警生活経済課と北署などは20日、特定商取引法違反(威迫・困惑)の疑いで、元訪問販売員山?順一容疑者(39)=兵庫県三田市=を新たに逮捕した。逮捕者は計4人になった。
 北署によると、同法違反(不備書面の交付)容疑で逮捕された同販売店主高橋早人容疑者(52)は「学生は購読解約が多く、クーリングオフを知られたくなかった」と供述しているという。
 読売新聞大阪本社広報宣伝部は「取引関係にある販売店の代表らが逮捕されたことを重く受け止める。販売店には法令順守と従業員教育の徹底を求めていく」としている。 」ということだ。

私の地元浜松では、こうした新聞の購読契約の勧誘はまったくと言っていいほどなく、一度契約をしたらずっとそのままという状況である。しかし、思い起こしてみれば、東京で学生をしていた頃は、頻繁に新聞購読の勧誘が来ていたものだ。

さて、こうした新聞勧誘も特定商取引法の訪問販売に該当するので、訪問販売の定義を確認しておきたい。特定商取引に関する法律2条に定義があるが、長いので要約すると、販売業者又は役務提供者が購入者等に対して、営業所等以外の場所において、除外されていない商品・役務又は指定権利について、申込みを受け、又は契約を締結して行う取引。ただし、26条の適用除外規定に該当するものは除く。

したがって、商品については、「除外されていない商品」以外のものは原則として訪問販売規制の対象となる。新聞については、「株式会社以外の者が発行する新聞紙の販売」が除外されている、例えば、政党新聞とか宗教団体の新聞がこれに当たると言われている。そして、訪問販売にあたる場合はクーリング・オフをすることができるということだが、クーリング・オフ期間の8日間というのは、法定書面を受領してから8日間ということなので、法定書面が交付されていなければいつまででもクーリング・オフすることができるというわけだ。

新聞購読の勧誘も大変な時代になったものだ。

| | コメント (1) | トラックバック (0)