カテゴリー「財産管理」の記事

2015年5月 5日 (火)

事件簿 ~この土地の所有者は誰?

「ウチの南側の土地に雑草が生い茂って困っているんです。それで、なんとかこの土地を買いたいと思っているのですが・・・」

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不動産会社から紹介された、中古車販売店を経営しているというその男は話を切りだした。

問題の土地には小さな小屋が建てられており、そこに暮らしていた老女が昨年亡くなったという。
そして、現在は荒れ果ててしまったが、勝手に草刈りをするわけにもいかず、弱り果てているということだ。

「相続人はいないのですか?」

と聞いてみると、まるで身寄りがなく、民生委員が臨終を看取って、簡単な葬式を出したということだ。

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2013年3月18日 (月)

財産管理業務の注意点

最近、司法書士業界では、「財産管理業務」について議論されることが多い。

ここでいう財産管理業務とは、司法書士法施行規則31条に規定されている業務であり、「附帯業務」とも言われている。もっとも、規則31条は司法書士法人の業務範囲を定めた規定であるが、規則31条は法29条の「法令等に基づきすべての司法書士が行うことができるものとして法務省令で定める業務」を規定したものであるという条文の構造からして、もともと、司法書士であれば行うことができるとされている業務である。

同様な規定は、弁護士については「弁護士法人の業務及び会計帳簿等に関する規則」が定めている。

このため、この財産管理業務を業としてできるのは弁護士と司法書士という解釈になりそうだ。

(司法書士法人の業務の範囲)
第三十一条  法第二十九条第一項第一号 の法務省令で定める業務は、次の各号に掲げるものとする。
一  当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、管財人、管理人その他これらに類する地位に就き、他人の事業の経営、他人の財産の管理若しくは処分を行う業務又はこれらの業務を行う者を代理し、若しくは補助する業務
二  当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、後見人、保佐人、補助人、監督委員その他これらに類する地位に就き、他人の法律行為について、代理、同意若しくは取消しを行う業務又はこれらの業務を行う者を監督する業務
三  司法書士又は司法書士法人の業務に関連する講演会の開催、出版物の刊行その他の教育及び普及の業務
四  競争の導入による公共サービスの改革に関する法律 (平成十八年法律第五十一号)第三十三条の二第一項 に規定する特定業務
五  法第三条第一項第一号 から第五号 まで及び前各号に掲げる業務に附帯し、又は密接に関連する業務

(業務の範囲)
第二十九条  司法書士法人は、第三条第一項第一号から第五号までに規定する業務を行うほか、定款で定めるところにより、次に掲げる業務を行うことができる。
一  法令等に基づきすべての司法書士が行うことができるものとして法務省令で定める業務の全部又は一部
二  簡裁訴訟代理等関係業務
2  簡裁訴訟代理等関係業務は、社員のうちに第三条第二項に規定する司法書士がある司法書士法人(司法書士会の会員であるものに限る
。)に限り、行うことができる。

(弁護士法人の業務の範囲)
第一条  弁護士法 (以下「法」という。)第三十条の五 に規定する法務省令で定める業務は、次の各号に掲げるものとする。
一  当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、管財人、管理人その他これらに類する地位に就き、他人の事業の経営、他人の財
産の管理若しくは処分を行う業務又はこれらの業務を行う者を代理し、若しくは補助する業務
二  当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、後見人、保佐人、補助人、監督委員その他これらに類する地位に就き、他人の法
律行為について、代理、同意若しくは取消しを行う業務又はこれらの業務を行う者を監督する業務
三  当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、他人の業務及び財務の状況、変態設立事項、資産の価格その他の法律事務に関連
する事項について、調査してその結果を報告し、又は証明する業務
四  弁護士又は弁護士法人の業務に関連する講演会の開催、出版物の刊行その他の教育及び普及の業務
五  法律事務に附帯し、又は密接に関連する業務

さて、そのような解釈のもと司法書士が財産管理業務行う場合、監督機関がない場合にどのように自らを規律するか、ということが問題であると思う。

具体的に言うと、任意代理の場合にどのように自らを規律するかが問題である。なぜなら、任意代理によって高齢者の財産管理を行うことが多いと思われるが、その場合、後見等の類型ではないにしても本人の能力が低下していることが考えられるため、本人の監視機能は高くないと思われるからである。
任意代理務が開始した場合、まず財産目録を作成することになろうが、その期限や任意代理方針の確立、本人への管理報告をどの程度の頻度を行うかなど、一定のルールを定めておく必要があると思われる。また、一定の間隔で、本人の判断能力をチェックする仕組みも考えておくべきであろう。そして、それらの事項は可能な範囲で任意代理契約に盛り込んでおく必要があると思われる。

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